先人のやさしさ ~永字八法 | 書法家 武田双鳳の「そうほう録」

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「書で人生を豊かにする」をテーマに、日々のオモシロさを探求する書法家・武田双鳳の日記

たった「永」の一文字に、二万もの文字の書き方に通じる法則が含まれるー。「永字八法」は、そんな考え方に基づくものです。

 

 

この書は、中国・東晋の時代、王羲之「蘭亭序」を参考にして書いたものですが、「永字八法」という抽象的法則性が明確になったのは、唐の時代あたりでしょう。

 

永の字を八つのパーツに分け、それぞれに「側」(そく)・「勒」(ろく)・「弩」(ど)・「趯」(てき)・「策」(さく)・「掠」(りゃく)・「啄」(たく)・「磔」(たく)というネーミングをした上で、筆使いのコツを様々な文字に当てはめやすいように法則化する。

 

これは「先人のやさしさ」、つまり、後代の人々が王羲之書法を受け継ぎやすくするための工夫の一つでしょう。

 

さて、令和の時代の我々は、「永字八法」という「先人のやさしさ」を、きちんと受け継いでいるのでしょうか。継承

 

書法道場では毎年のように、新年度になる度に「永字八法」に戻っていますが、いまだに、新たな発見があるものです。

 

~書法道場展「炫‐HIKARI」~

3月26日~29日烏丸御池「しまだいギャラリー」で開催(入場無料)。ヒモトレやバランスボードの体験可能。3月28日14時~会場内で生徒代表書道パフォーマンス。

 

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通学コースの体験入会は、人数を限定しつつ、受け付けています。

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