映画「パンズ・ラビリンス」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「パンズ・ラビリンス」

原題:Pan's Labyrinth
この映画での"PG-12"の意味は、成人保護者同伴で小学生を映画館に連れて行って、是非観せてあげてくださいという意味に違いない・・教育指導的お伽噺・・
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オフェリア(イバナ・バケロ)は、身重の母カルメン(アリアドナ・ヒル)に連れられ再婚相手のビダル大尉(セルジ・ロペス)のところにやってくる。時代は第二次世界大戦、当時スペインは要領よく中立国だったが、一方では内戦の終結後も山奥でゲリラとの戦闘が続いていた。そんな山の中の駐屯地に連れてこられたオフェリアだったが、息子を欲しがる義父には歓迎されず、母も体調を崩してかまってはもらえない。不遇の少女は妖精に誘われるまま迷宮へと入り込む。そうこうしてるうちに、母は出産で命を落とし、仲良くなった雑用係のメルセデス(マリベル・ベルドゥ)はスパイではないかとビダル大尉に疑われ始め、オフェリアとともに闇に紛れて逃走を図るがあえなく見つかり物語は急速な展開をみせる。
最後のほうまで、ビダル大尉とオフェリアの二つの物語が並行的でなかなか交わらず、やや違和感を覚えたが最後にビダル大尉がオフェリアに重要な役割を果たして、無垢なものの血が滴ることとなる。かくして亡き実の父と母とともに地底の王国の王女様として幸せに末永く暮らしていくのでした・・。血なまぐさい拷問や次々と人が死んでいく残酷さにちょっとイヤな気がして、気持ちの悪い虫や化け物たち驚きもせず表情を変えないようにみえるオフェリアに、もっとリアクションしてよと思いながら、も最後はしっかりハッピーエンドにもっていく・・静かに流れる音楽とスペイン語の発音にも親近感を覚える、感性豊かな子供達に観せてあげたい映画ですね・・。  パンズ・ラビリンス