映画『胡同のひまわり』 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画『胡同のひまわり』

原題:Sunflower/XIANG RI KUI/向日葵
フートンのひまわりは太陽に向かって力強く育つ、父親には文化大革命で強制労働に駆り出された厳しい背景、そして父と息子、家族の30年が綴られる・・・
胡同のひまわり sunflowers
1976年北京の胡同(フートン)、9歳のシャンヤン(向陽:チャン・ファン)は母シウチン(ジョアン・チェン)と暮らし、外で遊びまわる元気な子・・昔ながらの遊びは、馬とびにゴムとびにめんこなど昭和な日本と変わらないんだねぇ・・そんな家族の元に父ガンニャン(スン・ハイイン)が強制労働から戻ってきてこの物語は始まる。画家を目指していた父は強制労働で右手に障害を持ち、ならば息子のために生きようと決意し、よかれと思いシャンヤンを厳しく育てる・・それにしても厳しすぎるというか、頑固すぎるというか、偏屈なオヤジだよね、・・時代は進み1987年、19歳の頃のシャンヤン(ガオ・グー)に出来たとっても可愛い恋人ユー・ホン(チャン・ユエ)を無理やり別れさせるなんて殴ってやりたい衝動を覚える。北京の街も大きく変わり胡同も取り壊されていく1999年、32歳のシャンヤン(ワン・ハイディ)は画家として成功し、ハン・ジン(リャン・ジン)との結婚生活も順調にみえるが、父親はいまだ胡同に残って1人暮らし、最後に父は死期を悟った猫のように人知れず家を出て、残されていたテープのなかの父の言葉は、父の思いは、息子のためにと決意したもののやり方は分からなかったと反省の言葉、いかにも人間的で泣けてくる・・玄関前に置かれた鉢植えのひまわりは唐突にとってつけたような違和感を受けたが、時代背景と共にリアルな愛憎が感動的な映画ですね・・。  (7/11wowow)  胡同のひまわり