映画「花」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「花」

記憶・・私を忘れないで☆・・あの時の、あの新婚旅行で妻が手にした、ワスレナグサの記憶が鮮やかに蘇る・・人生は悲哀に満ちていても希望の光がある・・・
花
ワスレナグサ(勿忘草)

常にトップの成績をおさめてきた野崎(大沢たかお)、ある日倒れて医師(南果歩)から脳動脈瘤を宣告される。手術すればそれまでの人生の記憶がすべて失われるかもしれないという・・それはつまり自分にとっては死と同じ・・手術に踏み切れず躊躇する彼に、アパートの前で出くわす男(仲村トオル)からアルバイトの話を持ちかけられる。それは冤罪で5回の再審請求の後に無罪を勝ち取った62歳の弁護士鳥越弘(柄本明)と車で国道を指宿まで行くこと。目的地では25年前に別れた彼の妻が残した遺品が待っているという・・。
物語は、野崎と恋人の千香子(西田尚美)との関係修復、そして若き日の鳥越と妻の恵子(牧瀬里穂)との新婚旅行の楽しかった日々のよみがえる記憶で進行する。
感動的なのは、やはり恵子が植えたという忘れな草を目の当たりにするところですね、25年前に別れながらも思い続けて、鳥越も別れて以来他の女性に触れたことさえないと激白する・・そこには愛を貫く美しい感動を覚える。・・そして野崎もまた、手術に踏み切る決心をして恋人のもとへと帰っていく。辛い人生にありながらも希望の炎を灯す、いい映画です・・。(日本映画専門チャンネル)