映画「ラヴェンダーの咲く庭で」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「ラヴェンダーの咲く庭で」

原題:Ladies in Lavender
いくつになっても恋はしたい、誰かのことを想うことが人生の幸せ、まして恵まれない境遇のまま壮年、老年を迎えた人に訪れたチャンスなら藁をも掴みたい
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1936年、風雲急を告げるヨーロッパはイギリス西部コーンウォール地方、両親の遺産に恵まれて海辺の屋敷で暮らす初老の姉妹ジャネット(マギー・スミス)とアーシュラ(ジュディ・デンチ)は、別世界のような穏やかな日々に庭の花々の手入れと読書の日々を・・40年前は可愛いかったというジャガイモのズタ袋のようなハウスメイドのドルカス(ミリアム・マーゴリーズ)とともに過ごしてる。そこに渡米途中の難破で流れ着いたポーランド人でヴァイオリニストのアンドレア(ダニエル・ブリュール)、彼は姉妹の手厚い看護を受け瀕死の状態から回復する、・・けど、特に妹のほうのアーシュラが彼に恋心を抱いて・・
偶然現れた若い女流画家オルガ(ナターシャ・マケルホーン)とともに屋敷を出て行ってしまった後、浜辺で遠くを見つめるアーシュラは、勿論叶う筈の無い乙女のような淡い想い、自分の境遇をしみじみと受け入れる。一方的で有り得ない年齢差での片想いだったけど、ときめきを運んでくれた彼と幸せなひと時を過ごした思い出は走馬灯のように駆け巡り、そして静かに退場する・・。
ミード医師(デヴィッド・ワーナー)も含め、登場人物たちの年齢差を超えて恋する思いと控えめながらも嫉妬し、諦観する気持ちに共感を覚える物語になっている、現実には嫉妬に至るほどのこともなく諦めが先に立ち、ただ羨ましく思うだけということのほうが多いだろうけどね・・。(ムービープラス)


ラヴェンダーの咲く庭で