映画『クラッシュ』 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画『クラッシュ』

原題:Crash
前回の第78回アカデミー賞で作品賞に輝いた作品、ありとあらゆる人種が登場、目を背けたくなるような人種差別が痛々しいが基本的には暖かみがある・・
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クリスマス前のロサンゼルスが舞台、群像劇だが、特に印象的・・というよりも衝撃的でさえあったのは、ヒスパニック系で貧しい鍵屋のダニエル(マイケル・ペニャ)の娘で"透明マント"の少女の背中に発砲してしまうペルシャ人の雑貨店経営者ファハド(ショーン・トーブ)、彼は鍵屋のせいすべてを失くしたと嘆き復讐のため銃を向けるが空砲であることなど知らず、少女が無傷だったのを天使が舞い降りた、と信じる。逆に、正義感の強そうな人が突然車内で発砲したり、他にも身を呈して事故から救助する警官や人身売買されそうな東南アジアの難民を助ける人など感動的な物語が数多く盛り込まれている。・・それにしてもアメリカの人種差別と貧富の差あるいは格差の激しさが社会の底辺で生きる人々に過酷な人生を強いている。それでも、憎しみの連鎖の中にも幸せが連鎖する希望が見出せる映画になっている・・と言えるかもしれない・・。(2/25wowow)

クラッシュ