映画『猟奇的な彼女』 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画『猟奇的な彼女』

原題:My Sassy Girl
この映画で"韓流ラブストーリー"のブームに火が点いたと云うのも頷ける。それほどに笑えて切なく身悶えする、キスシーンの一つさえもないのに・・。
猟奇的な彼女 my_sassy_girl card

丘の上の一本の木の下で、キョヌ(チャ・テヒョン)は彼女(チョン・ジヒョン)を待つ、2年前に彼女と埋めたタイムカプセルを一緒に開けるために・・、ここから前半戦、後半戦の回想シーンが続く。
女性のタイプでいえば、好きじゃない、好きじゃないけど惹かれてしまう、有無をいわせず主導権をとって男を振り回す、勘弁してくれという反面、もっとイジメテって心の中で思ってしまう。優柔不断な男にとって、体面は保ちたいけど、本当は好きだ。そんな彼女の演技、多少無理して演じている様子は感じるものの、滲み出てくる彼女の素直で優しいハートが痛い。
前半戦の冒頭でいきなり"竹中直人"ばりの電車内でのウップってゲロゲロシーンで笑わせてくれる。思いっきり座席のおじいさんの頭の上にゲッゲロ~、ヅラをとったらも一回ゲロ~、・・そして居合わせた別れた彼に似ているキョヌに向かって"ダーリン"と呼んで床にバッタリ、たまりませんねぇ・・けど、ストーリーは徐々に笑いよりも、逆にシリアスに痛いほど切なく身にしみる・・彼女の死んだ前の彼への思いを断ち切れない悩みのなかの彼女の迷いが伝わってくる。延長戦で老人が木の下に座っているところへ若い女性が・・きっと老人はキョヌで若い女性は彼女の娘か孫ではないのか?・・と思ったが、実はタイムカプセルを埋めた日から3年後の彼女自身だったとは・・、ちょっと驚かされるシーンだったけど、とってもハッピーな気持ちにさせられるいいシーンだ・・・何度も観る映画ではないかも知れないけど、もし観逃していたという人がいたら、そしてこれから韓国映画も観たいなって思っている人がいたら、お薦めの素晴らしい映画だ、"猟奇的"という言葉は日本語とニュアンスが違うようなので誤解しないほうがいいですね♪(2/26wowow)   猟奇的な彼女/韓国映画