映画『ヴィレッジ』 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画『ヴィレッジ』

原題:The Village
自然保護区の森の中にポツンと存在する村、外界と隔離され、"無垢"な純粋培養の世界、年長者達が作り出した村の奇怪でミステリアスな物語・・・。
ヴィレッジ village_ver2 (2004) poster

自給自足の食事は村人全員揃って摂る、そんなみんなが家族のような村、犯罪もない・・が、ひとり知恵遅れのノア(エイドリアン・ブロディ)が気掛かりな存在。村を囲む森には怪物が棲むというが、村人が森に入らなければ、怪物もまた決して村人を襲うことはないという。そんなある日、盲目の少女アイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)の恋人ルシアス(ホアキン・フェニックス)が、ノアに刺され重傷を負う。愛のため、アイヴィーは森を抜け街から薬を持ち帰ることを誓う。盲目ならホントの怪物を見ることもないだろう・・・。
無垢な純粋培養の村、それ自体が前時代的な茶番とも思え、さして感銘を受けるほどの映画でもないと思うが、・・・気になったのは、アイヴィーがたどり着いた外界に、優しい人と汚れた人を対比させるように登場させていたこと、・・・そしてもう一つは、森の中で追ってきたノアを深い穴に転落死させたこと、村に戻ったときアイヴィーは、怪物に襲われたが殺したと告げる。が、きっと彼女は分かっていたのだろう、それがノアだったと・・・。愛と憎しみの結末をみたような気がする。(1/22wowow)   ヴィレッジ