映画『僕はラジオ』 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画『僕はラジオ』

原題:Radio
幼い頃、新聞配達の通り道で困っている人を見ながら何もしなかった。そんな思いを持つ、ハナ高校フットボール部コーチの心暖まる感涙の実話。
僕はラジオ/RADIO Radio (2003) poster

高校の回りをよくうろついていたラジオと呼ばれる知的障害を持つ若者ジェームズ・ロバート・ケネディ(キューバ・グッディング・ジュニア)、が気になったコーチのハロルド・ジョーンズ(エド・ハリス)は、彼に練習を手伝うように勧める。当然ながら問題も起こるが、周囲の冷ややかな視線にも耐え熱心に彼の面倒を見るうち人々も徐々に若者を受け入れコーチのことを理解するようになる。・・コーチがくじけそうになったとき妻が言う「誰かのためになにかするって素晴らしいこと」、コーチは「一番大切なものを見つけたらそれ以外のものを脇に置く」と、そして彼にとって一番大切なのは、教師を続けることで、家族との大切な時間を過ごし、そしてまたその若者の面倒を見ることだった。そのために・・彼はコーチを止めると・・なんて潔い、感動の決断だろうか。ラストカットで登場する実在の二人のシーンで、これは実話なんだと思い起こされる。それほどに映画に引き込まれてしまう。実話の映画化でよくある、ぎこちなく作られ過ぎた印象や、奇をてらったような印象を全く受けず、自然に入り込め、素直な感動を覚える。知的障害者がスポーツに出会い困難を克服していく、何処にもありそうなお話なのにコーチのハロルド・ジョーンズの熱い思いは、この映画さえ超越したところにあるのかも知れない・・・。  (1/21wowow)    僕はラジオ