胸腔ドレナージの目的は、大きくわけて2つ。
大雑把に言うと・・・・
①胸腔内に異常に溜まっている空気を抜くこと(脱気)
②胸腔内に異常に貯留している様々な液体を取り除くこと。
①の異常状態とは・・・・
気胸ですね。 気胸にもいろいろある。
自然気胸とか外傷性気胸。
おこりかたは違うけど、肺の状態は大体同じ。
すなわち、肺に穴が開いて、膨らまなくなって、縮んでいる状態。
穴が開いて、漏れた空気が胸腔内に貯留してしまっている。
そして、緊張性気胸という状態になってしまっていると・・・・
命にすぐに直結してくる。
緊張性気胸については、ここではちょっと省きます・・・・
②は・・・・異常な排液のドレナージ。
なんらかの原因で、胸腔内に異常な水が溜まってしまって、肺が膨らまなくなっている状態。
もちろん、原因によって排液の色も様々だ。
大きくわけると3つ。
1、感染性胸水
胸膜炎(滲出性胸水の貯留)
膿胸
2、非感染性
乳び胸(リンパ液の貯留)
血胸、癌性胸膜炎(滲出性・血性胸水貯留)
3、開胸や胸腔内操作を伴う手術による、術後ドレナージ
肺や心臓や大血管や食道手術後など、胸腔をいじる手術後のドレナージ
目的は大体こんなところ。