喪の作業—過去を見つめる | 宝塚発達心理ラボ <臨床心理士たちの研究会> 情報提供・発達支援・アセスメント・教材研究・不登校・ひきこもり支援

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宝塚発達心理ラボは、地元の臨床心理士たちによる有志の研究会です。日々の学びを地域に還元したいと願っています。学習会・イベントの開催・情報の提供など行っております。

ひきこもっている子の中には

「あの時あんな学校に行かなければ、
こんなに苦しむこともなかったのに」

「人生やり直したい」

「あのときもっとこうして欲しかった」など、

過去を振り向き
過去に執着する子も
実は結構多いです。

延々と続く愚痴に付き合うのは
本当に疲れます。

親が子どもに
お金も時間もかけてきたことを
子ども自身に全否定された日には、

「一体あなたのために
これまでどれだけ・・・。」

とも言いたくもなります。

でもこの過去の弔いが
きちんと終わらない限り

子どもは前には進めません。

「もう終わったことやん」

「いつまでぐずぐず言ってるの」と

子どもの愚痴をシャットアウトすれば
親は楽です。

でもつらい気持ちを
吐き出す場所がなくなった子どもは
ますます内に閉じこもっていきます。

もしくは家庭内暴力として爆発します。

「つらかったんやね。
気が付かなくてごめんね。
ずっとそんなふうに感じてたんやね」


と、親に一度でも言ってもらえれば、
子どもは本当に救われるでしょう。

そうやって
心の傷が癒される子どもが
前に進むこ
ができるのだと思います。