「こんなことができない」とわかるつらさ ① | 宝塚発達心理ラボ <臨床心理士たちの研究会> 情報提供・発達支援・アセスメント・教材研究・不登校・ひきこもり支援

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宝塚発達心理ラボは、地元の臨床心理士たちによる有志の研究会です。日々の学びを地域に還元したいと願っています。学習会・イベントの開催・情報の提供など行っております。

学習障害(LD)を中心に
子どもの生きづらさについて書きます。

LD(学習障害)は
知的障害とは本質的に異なります。

知的障害は
全般的な発達の遅れですが

LDの子どもたちには
全般的な発達の遅れはないのです。

にもかかわらず
特定の学習の能力に困難さが生じます。

特に読みの困難さは目立ちます。
読字障害とかディスレクシアと言われます。

算数障害は算数の困難さです。

知的障害のお子さんの場合は
周りもそれに見合った要求水準になるのですが

LDのお子さんの場合は
その子がわからないということが
周りにはわかりません


だから、まわりは

「これくらいできるでしょ。」
「できるのになぜしないの。」
「時間をかければできるはず」

という接し方を悪気なくしてしまいます。

そのことで本人も葛藤を抱えます。
それは「なんでこんなこともできないのだろう。」
という感覚です。

「こんなこともできない」
とわかるつらさ、

これがLDの子どもたち、
軽度の知的障害の子どもたち
通常学級にいる境界線知能と言われる子どもたちの
共通する悩みです。

その結果
様々な二次的な問題を生じやすいということになります。

次回は、

そういった子どもたちをサポートする上で
どういった考え方をするのかを
お伝えします。

読んでくださってありがとうございました