学校では常に視覚支援がいるのに,
家では言葉だけで動ける子どもは結構います。
「ごはんよ。」と言えばすぐに食卓に来てくれるし,
「出かけるよ。」と言えば
自分から玄関で靴を履いて
待っていてくれたりします。
でも学校ではなかなか同じことはできません。
なぜ家と学校でこんなに違うのでしょう。
どちらが本当のその子の実力でしょう。
家でならばできるのには理由があります。
長年共に暮らしている親の表情や、
場の雰囲気,
活動の前後の状況なども含めて理解して,
子どもたちは自分の行動を判断しているからなのです。
その証拠に,
全く新しい環境で同じ指示をしたとしたら,
きっとできなくなってしまうでしょう。
家ではできるのに,
家以外の場所では
ことばだけの指示では難しいレベルのお子さんは,
音声からイメージを作ることができていたわけではなく,目の前の物を参照しながら
動きのきっかけとしていたということ,
つまり,ことばを合図のように使っていたのかもしれません。
目の前の物を参照できる力はあるお子さんには,
まわりの大人は一人でできそうだと完全に手を放さずに,
まだサポートがいるレベルである
ということを忘れず
さりげない支援を続けていきたいものです。