PEP-3(自閉症スペクトラム児の個別教育診断検査改訂第3版)  | 宝塚発達心理ラボ <臨床心理士たちの研究会> 情報提供・発達支援・アセスメント・教材研究・不登校・ひきこもり支援

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宝塚発達心理ラボは、地元の臨床心理士たちによる有志の研究会です。日々の学びを地域に還元したいと願っています。学習会・イベントの開催・情報の提供など行っております。

TEACCHで有名な
エリック・ショプラー教授が原作者です。
 
PEPからPEP-Rへ,
そして現在は改訂されて
PEP3です。

多くの非言語性の検査項目,
重篤な障害を持つ子どもにとっても
魅力的に見える教材,
言語課題は他の領域と分けられている・・・
などの工夫がされ,

実質的にすべての自閉症スペクトラムの子どもたちを
検査可能にしています。

ほかの検査では実施が難しかった生徒も
これならば楽しくできるかもしれません。

 この検査は「芽生え反応評点」という
 従来の検査にはなかった評価方法をもっています。

 この「芽生え反応評点」は,
 それぞれの子どもの強みと弱みを
 はっきりさせたうえで,

 子どもの中に,今,伸び始めている
 課題や領域を示してくれます。

 これが適切な個別教育計画を
 仕上げるためにとても役に立ちます。



 検査は<領域別検査>と,
<養育者レポート>の二本立てで行います。

<領域別検査>では,10つの下位検査から
6つの発達能力(認知
/前言語・表出言語・理解言語・
微細運動・粗大運動・視覚ー運動模倣)の測定と,

4つの特異行動(感情表出・対人的相互性・
運動面の特徴・言語面の特徴)の検査から,

最終的に3つの合計得点を出します
(コミュニケーション・運動・特異行動)。

<養育者レポート>は,
 両親へのアンケートのような形式になっています。


PEP-3
を受けますと,
従来の検査では「検査不能」という問題に
直面していた子どもたちからも
多くの有益な情報を提供されます。

この検査の目的は,
子どもがすでに確立したスキルと,
まだ何もわからないことを
見分けることにあります。

そしてある課題をやろうとしたときに,
間違ってやってしまったり
途中でやめてしまったりという
不完全な取り組みが
何であるかわかります。

ここが
「めばえ反応」(emerging skillです。

これが明らかになることで,
子どもにどんなことを
教えていったらいいのかを
知ることができますし,

実際に子どもたちの遅々とした学習を
促進させることにもつなげることができます。