原因不明の病気に立ち向かい改善した事例をご紹介します。 | 高輪クリニックドクターズのブログ

高輪クリニックドクターズのブログ

ジルコニアインプラント専門医、金属アレルギー専門医、
歯科再生医療専門医、かみ合わせ専門医、ゲノムドクター専門医
矯正歯科・歯列矯正歯科の医院の院長先生や医師たちが書き連ねるドクターズブログです。


症例①片岡昇一さん 50 代・男性  片岡昇一さん(仮名)


私のクリニックに来院された際、右手と右足を重 く感じていて、

じょじょに動かしづらくなっていると訴えてきました。  


整形外科も受診したそうですが、病名や原因がはっきりせず、

治療方法の説明も受けなかったといいます。 


実際に手足の痛みや不調があるにもかかわらず、

検査では「異常なし」との結果でした。 


鎮痛剤である「ロキソニン」を処方され内服しますが、

痛み止めの効果はあまり感じなかったようです。 


3ヶ月もすると片岡さんの症状はどんどん悪化していき、

頭痛や気うつをともなうようになりました。 


整形外科の担当医に「どうにかしてほしい」と訴えると、

 「検査のうえではなんら問題はありませんので、からだのトラブルではないと思います」

 と言われ、精神科の受診を勧められたそうです。


 その後、片岡さんは整形外科の担当医が勧めたとおりに精神科を受診し、

処方された向精神薬を服用しましたが、からだの痛みに変化はなく、

気うつも一向に改善しません。


 カイロプラクティックにも通って骨格矯正を行いましたが、

症状は改善するどころか悪化してしまいました。 

そのときの片岡さんの手足は、健常だったころに比べると半分程度しか動かず、

人のサポートなしには日常生活のできない要介護状態となってしまいました。  


高輪クリニックに来院されたのは、その状態になられてからおよそ3ヶ月後のことでした。 

まずは片岡さんの体調不良や痛みの原因を探るために、

生活習慣や病歴などについて当院オリジナルの詳細な問診をしました。 すると、症状が表れる2年ほど前に歯の治療を受けていたことがわかりました。  


  「ずいぶん前から歯の治療はしていたのですが、

時間ができたので集中的に治しておこうと思ったのです」と

片岡さん。


片岡さんの口腔内を確認すると、上顎の歯 本、右下の歯4本、左下の歯3本の合計 本に、

歯科用金属によるかぶせ物や詰め物が装着されていました。


そして精査により、片岡さんが抱えている身体症状の原因が、口腔内環境にあるとの結論が出ました。


最終的に片岡さんの病の原因と結論づけたものは次のとおりです。  

● 金属のかぶせ物や詰め物から微細な電流(ガルバニック電流)。  

● 上顎中切歯同士がつながったブリッジ。正中をまたがるブリッジにすると左右頭蓋骨の動きが阻害される。  

●   歯周病菌。  

●ハウスダスト・イエダニ・乳製品・チョコレートなどのアレルゲン。


 片岡さんは過去の歯の治療時に、通称「銀歯」とよばれる金属のかぶせ物や詰め物を施していました。


 多くの場合、歯科医は「削って詰める・かぶせる」という処置をしますが、

じつはこの治療方法こそが、からだの不調の原因だったのです。


 「歯科治療に銀歯などの金属」は万人に悪いわけではありませんが、

自律神経のバランスが繊細な方には万病の源になりうるのです。


 歯の治療に使われた金属が口の中に2種類以上ある場合、

その金属が舌や飲食物とふれあうと唾液を介することで電気回路ができ、

微弱な電流「ガルバニック電流」を発生させ、

神経の伝達に微妙なバランスのひずみを生じさせるのです。


 学生のころに授業で行った電気分解の化学実験を思い出してみましょう。

 希硫酸など電解質の液体に浸した2種類の異なる金属片(銅や亜鉛)に電気を流すと、

化学反応により金属は溶け出し、金属イオンが発生します。


 この金属イオンの移動によって電流が発生するのですが、

これと同じことが口の中でおきているのです。


 もちろん1種類の金属しか詰めていなくても、

ガルバニック電流と似たような現象はおこります。


 神経伝達は微弱な電流で行われているため、

同じく微弱なガルバニック電流でも体内でさまざまな症状を引きおこす原因をつくるのです。


神経伝達を阻害するガルバニック電流  

ガルバニック電流が原因と思われる症状としては、

感染症、神経痛、脳炎、心臓病、子宮筋腫、歯周病、認知症、糖尿病、関節痛、骨粗鬆症

などがあげられます。  


この場合、高度な専門医療を受けたとしても、ガルバニック電流を発生させる 大もと、

口腔内の金属を除去しなければ症状は改善されません。


 とくに片岡さんの歯に使われていた金属は、銀歯といっても数種類の金属を合成してつくられた

「アマルガム」でした。  正式名称を「歯科用水銀アマルガム」とよび、

成分の %を水銀が占めます。


 銀歯はつねに唾液にふれ、日々ものを噛みくだいています。

そのたびに少しずつ溶け出した金属イオンが体内へ蓄積されていくため、

とくにアマルガムは危険性が高いと指摘されているのです。 


脳からの信号は脊髄などを通る神経を介して、

微弱電流によってからだの各所へ電気信号として伝達されています。


 しかし、口腔内にガルバニック電流が発生すると、

神経を通る正常な電気信号が乱されることがわかっています。


 脳波や心電図を計測できるのは、体内に微弱電流が通っているからです。


脳と心臓のちょうど中間に位置する口腔内で「ガルバニック電流」が発生すれば、

脳から送られた正常な電気信号は誤作動をおこすおそれも出てきます。 


これは高圧線の近くで電波障害によりテレビが映りにくくなるのと同じです。

 片岡さんのケースも、脳からの神経伝達が近くに位置する口腔内での電流により

阻害されたことから筋力低下につながりました。


 また、口腔内金属が溶け出して発生

■歯科治療に使われる金属成分おもな用途


アマルガム水銀、スズ、銀、銅など詰め物金銀パラジウム合金金、銀、銅、

パラジウム、亜鉛、スズなど部分的な詰め物(インレー)、

かぶせ物(クラウン)、ブリッジなど金合金金、銀、銅、パラジウム、

亜鉛、ニッケル、スズなど部分的な詰め物(インレー)、

かぶせ物(クラウン)、ブリッジ、金属の入れ歯など銀合金銀、銅、金、プラチナ、

亜鉛、パラジウム、スズなど部分的な詰め物、


かぶせ物、差し歯の土台(ポスト)などニッケルクロム合金ニッケル、

クロム、銅、金、コバルトなどかぶせ物、ブリッジなどコバルトクロム合金コバルト、

クロム、ニッケルなど矯正用線、金属の入れ歯などチタン合金チタンインプラント、

金属の入れ歯、矯正用線 生した金属イオンも、筋力に関係する神経の働きを妨げて、

筋力低下を招いていたのです。  


私はさっそく片岡さんの治療に取りかかりました。  

まずは金属反応を抑えるために口腔内のかぶせ物や詰め物をすべて外し、

ガルバニック電流を発生させない「セラミックのかぶせ物」や「非金属の仮歯」に置き換えました。


 また、片岡さんは抜歯した箇所にブリッジを入れていましたが、

土台となる歯 (支台歯)と人工歯の境い目が接触しているため、

気の巡りが遮断されて自律神経のバランスが崩れやすい状態になっていました。 


それに対して、ブリッジを外し正中同士の接着を解除して、

同時に気の流れを改善するレイキ治療を行いました。  


この治療によりおよそ3ヶ月後には要介護状態から脱して、

もとどおりの生活 を送れるまでに回復したのです。


万病の原因となる口腔内金属  ところで口腔内金属には、

金属アレルギーを引きおこすという問題もあります。


 金属アレルギーは、アクセサリーや時計などの金属製品が肌にふれることで、

発疹が出たりかぶれたりする症状として知られています。  


歯科金属アレルギーの場合、金属自体はアレルギー源ではありませんが、

唾液 によって溶け出した金属イオンが臓器に蓄積され、

タンパク質と結合することで「異物」と認識されて、からだが過剰反応をおこすのです。  


これはアトピー性皮膚炎や掌(しょう) 蹠(しょう) (ほう) (のう) (せき) 膿疱症(手のひらや足の裏に

水泡状の発疹が出る病)をはじめ、さまざまな病気の原因にもなります。


 歯科金属が溶け出す際に、もっとも蓄積しやすい組織は脂肪です。


 脂肪には皮下脂肪、内臓脂肪、後腹膜脂肪がありますが、

肥満やメタボリックシンドロームの方は、金属を体内に蓄積しやすい状態にあるのです。


 とくに脳は、脂肪組織が多い臓器で、金属が蓄積されると慢性疲労症候群、

うつ、記憶力低下などを引きおこすことがあります。


 ところで、アレルギーをおこしにくい歯科用金属として神話的な存在とされる金属が「チタン」です。


 生体親和性にすぐれているとされるチタンは、多くの場合歯科用インプラントに用いられます。 

しかし昨今は、チタン製インプラントによって金属アレルギーをおこす人が増えています。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 医療法人社団癒合会
 高輪クリニック
 〒108-0074
 東京都港区高輪4-23-6 ハイホーム高輪201号
 TEL:03-3449-4909 FAX:03-3449-4930
 URL:http://www.takanawa-clinic.com/
 MAIL:soudan@takanawa-clinic.com
 診療時間
 【午前】10:00~13:30 【午後】14:30~18:00
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━