質問)平成27年3月3日提出

答弁)平成27年3月13日受領


岸田文雄外務大臣の北方領土発言等に関する再質問主意書



 本年1月20日、岸田外務大臣がベルギー・ブリュッセルの講演で、「ウクライナでおきていることも力による現状変更だが、北方領土問題も力による現状変更だ」と発言(以下、「岸田発言」とする。)したことに対して、ロシア外務省は21日、「第二次世界大戦前の現状を力によって破壊し、多くの国を占領したのは軍国主義日本だ。歴史をひっくり返そうとしている。」等の声明を発表している。また28日、ロシア外務省のモルグロフ外務次官は、国営通信のインタビューで「岸田発言」を強く批判しており、そして、「交渉に直接影響を与える同じような発言がされた場合、岸田外務大臣のモスクワ訪問をはじめ、今後の二国間の接触について慎重に考慮する」と述べ、日本側に警告したと報道がなされている。

 右と、「前回答弁書」(内閣衆質189第49号)を踏まえ、再質問する。


質問1

岸田外務大臣の「ウクライナでおきていることも力による現状変更だが、北方領土問題も力による現状変更だ」との発言(岸田発言)は、具体的に何をもって「現状変更」といっているか。時系列で答えられたい。

答弁

お尋ねについては、先の答弁書(平成27年2月17日内閣衆質189第49号)3について及び4についてでお答えしたとおりである。


質問2

「前回答弁書」(内閣衆質189第49号)では、「政府としては、岸田外務大臣は、平成27年1月20日、御指摘の講演において質疑に答えた際に、ロシア連邦との対話を重視している旨を強調しつつ、歴史的事実に基づいた認識を述べたものと認識しており、「ウクライナでおきていることと、北方領土問題を同一視」しているとの御指摘は当たらないと考える。」との答弁をされている。政府が「歴史的事実に基づく」と述べているが、その歴史的事実とはどういうことか具体的に答えられたい。

答弁

お尋ねについては、先の答弁書(平成27年2月17日内閣衆質189第49号)3について及び4についてでお答えしたとおりである。


質問3

ソ連の対日宣戦布告はいつ行われたか。

答弁

お尋ねの「ソ連の対日宣戦布告」は、昭和20年8月8日に行われたものと承知している。


質問4

質問3でその当時、駐旧ソ連日本国特命全権大使佐藤尚武氏の公電は届いているか。

答弁

お尋ねの「駐旧ソ連日本国特命全権大使佐藤尚武氏の公電」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。


質問5 

 ソ連による軍事行動は、対日宣戦布告前に行われた事実はあるか。

答弁

お尋ねの「ソ連による軍事行動」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。