理想の高齢者向け住宅はCCRCか?
ようやく高齢者向け住宅の理想の形として、日本版CCRCが取り上げられるようになりました。
「持続的ケア付き退職後共同体」とでも直訳すれば良いでしょうか?
アメリカではすでに多く開発されています。
日本では埼玉県の東松山市で第1号が作られたことになっています。(果たしてあれをCCRCと呼んでよいか議論が分かれるので)
最近では「シェア金沢」という大規模な施設が金沢市にあると教えていただきました。
このブログでは5年ほど前に長久手市の「ごじから村」をご紹介しています。
単なる高齢者の住宅ではなく、認知症向けのグループホーム・自立型住宅・要支援の人向け・要介護の人向けのほか、若い人もファミリー層も一緒に住むコミュニティのことを言います。
施設に依存した介護や医療には予算的な問題が付きまといます。国の方針もそうなってきていますが、地域で高齢者や病人をケアすることで予算を抑制することを狙っています。
結果的にいろいろな人が共存できる施設を作ろう!となって、たどり着いたのがCCRCですし、そうなることは予測できていました。
しかし、冷静に考えてみると、これって単なるコミュニティですよね。
戦後ここまで破壊してきたコミュニティを、今度は補助金等も使って再構築しようというのがCCRCです。
これではまるでマッチポンプみたいなことをやっている訳です。
しかしようやくコミュニティが重要であって、単に予算(医療費や介護費を含む)を使ってケアすれば良いという時代ではなくなったということです。
CCRCには多額の建築費が必要になると考える人が多いと思いますが、いやいや単に今ある街を再生する人のつながりを復活させる余裕ができるだけで解決するはずです。
一億総活躍社会を目指していると、その余裕はなくなるので、いつまで経ってもコミュニティ再生はされず、医療費や介護費用が増大するだけです。