賃貸マンションの賃料の下落率
不動産に関する膨大なデータを収集しているある不動産調査会社の方を迎えて勉強会を開催。
さまざまな緻密なデータを見せられると説得力がありますね。
その中で最も注目したのが「名古屋市の賃貸市場動向」のうち「管理費・共益費込みの賃料単価の推移」です。
賃貸マンションの賃料統計は、ブラックボックスに入って信用できる統計値はありません。
そんな中でこのデータは貴重です。
賃料は10年後には2.1%、15年後に10.5%、20年後に15.1%、30年後には30.5%下落しています。
賃貸マンション建設会社の事業シミュレーションでは、いまだに30年間賃料は変わらないとするものを見かけますが、そんなことがあるはずがない。
全国的には年率1%で下落しているという統計値がありますが、名古屋市を見ても当初10年間はそうでもありませんが、その後はやはり1%下落としておくのが無難でしょう。
現時点の空き家率にあってもこの下落ですので、相続税対策で賃貸住宅の供給が過剰になる今後を考えると、さらに高い水準で下落するものと予想できます。
今後賃貸住宅経営を検討される方は、少なくともこれ以上の下落があり得るという前提でシミュレーションされることをお勧めします。