延滞者は不動産業者に住宅ローン申込を頼んではいけない | エスクローおじさんのブログ

延滞者は不動産業者に住宅ローン申込を頼んではいけない

少々過激なタイトルですが、ここのところやたらと以下のような相談が増えているので書きます。


自分ではスマホの機種代金の分割支払いが個人信用情報の対象となっていることは知らなかったが、毎月の通話料の支払いでときどき督促状をもらっていたので、住宅購入の際に不動産業者にその旨を伝えた。


しかし、不動産業者は「通信関係については信用情報は関係ありません。」とか「最近は銀行も競争が激しいので、審査もゆるくなっているから問題ありません。」とか「とにかく一度申し込んでみましょう。」などと言うので、申し込んでみたら案の定融資否決だった。


不動産業者は物件を売りたいので、そのようなことを言って住宅ローンの申し込みに持って行こうとしますが、住宅ローンの専門的な教育を受けている人ではありません。あくまで不動産販売のプロです。


住宅ローンが否決されても、時間と労力の無駄にはなりますが、失うものはありません。


しかし、申込者にとって「否決」とはローンが通らなかったというだけではなく、精神的なダメージが大きく、自身を否定されたのと同様のショックを受けるのです。


また、個人信用情報には申し込んだ金融機関等が情報を閲覧した履歴も残ってしまいます。


適当なことを言って承認される見通しもないままにローンの申し込みを勧めるのはやめて頂きたいと思います。


私はおもに不動産業者さん向けに『住宅ローンアドバイザー養成講座』の講師をしていますが、その中でも・・・


「仮審査にしても、十分お客様の内容をヒアリングした上で、少しでも問題点がある場合は、それを解決するための対策を講じた後に申し込んでください。」


「とりあえず出してみましょう!は素人さんがやることで、プロの住宅ローンアドバイザーなら100%通る!という確信を持ってから申し込みましょう。」


とお話しています。


そこまでしても否決される人が出るのです。少なくとも「とりあえず出してみましょう!」ということはやめてほしいと思います。


ちなみに通信機器の機種代は現在分割払いにしているケースが多く、通話料とともに毎月引き落とされます。


うっかり引き落としが不調になると、通話料は別として機種代はしっかり「延滞」になります。


これが現在爆発的に増えていて、古いデータで申し訳ありませんが2013年時点で275万件。過去3年間で約3倍に増加しているそうです。


いくら大企業にお勤めでも公務員さんでも、立派な延滞になりますのでご注意ください。