建築現場の実情・監督さんと職人さん
住宅を新築しているお客様からの依頼で、建築中の現場を診断(第三者検査)に行きまますが、そこで不思議な光景を見ることが多いのです。
本来なら現場を仕切る現場監督さんが、実際に工事を担当する職人さん(その棟梁もいます)に指示を出し、それによって仕上がった仕事を監理建築士さんがチェックするというのが正しいあり方だと思います。
しかし、多くの現場は、ベテラン職人さんが現場で中心的な立場にあり、若手の現場監督さんが遠慮がちに職人さんに指示して工事が進む。
工事をチェックする監理建築士さんは、ほぼ現場に来ない。
こういう現場が多いので不思議なのです。
先日も大手ハウスメーカーの建築現場で、我々が是正した方が良いと思うことを監督さんに質問すると、いちいち職人さんに確認している。本当に大丈夫なの?と言いたくなります。
職人さんは自分がやった工事をチェックされるのが嫌なので、質問に対しても防衛的な回答しかしません。
我々が質問しないと、監督さんも職人さんに厳しいことを言えないので、現場はそのまま過ぎていくことになります。
最終的に監理してチェックする建築士さんは来ないので、結局ノーチェックで工事が進められることになります。
不思議だぁ・・・
3Kと言われる建築現場に若い職人さんが入らないのが遠因でしょうが、職人さんに監督さんが頭が上がらない実情は何とか変えられないものでしょうか?