長期固定金利+2年固定金利の住宅ローンは借りやすい? | エスクローおじさんのブログ

長期固定金利+2年固定金利の住宅ローンは借りやすい?

昨夜の日経新聞1面には『住宅ローン借りやすく』という見出しで、メガバンクなどが取り扱いを始めたローン商品を紹介しています。


例えばみずほ銀行の例では、住宅ローンの半額を長期固定金利型1.76%~2.00%で借り、残りを2年固定金利型で借りる場合、通常0.95%の2年固定金利型の金利を、0.35%~0.45%に優遇するというもの。


変動金利型の金利が0.775%であることを考慮すると、お値打ちに思えます。銀行のコメントでは「住宅購入を検討している人の背中を押したいから。」と、借りやすさを強調しています。


本音は、借りやすくするためではなく、もやは住宅ローンの主戦場である変動金利型の金利が0.775%では利益が出ない。


長期固定金利型は、銀行にとっては調達金利の変動リスクがあるので、なるべく取り扱いたくないのだが、変動金利型で利益がでないなら、「当面」でも利益が出るなら長期固定金利型を扱おう。


それには「短期(1~3年)の固定金利型をセットすると売れるだろう。」ところでしょう。


何しろ短期の資金は、調達コストがゼロの日銀当座預金勘定に100兆円以上のお金が余っているから使いたい放題。


中小零細企業に融資するよりも、薄利でも住宅ローンの方がリスクは少ない。


これを利用する借り手側は、長期固定金利型は借りてしまえば完済まで金利は固定・返済額も固定なので問題ありませんが、2年固定金利型は、あくまで2年間の固定金利。


固定金利期間の終了後は、どのような扱いになるのか、必ず確認しておくことが重要です。


まぁ、今の流れなら、ほとんどの人が「そんな面倒なことをしないで、全部変動金利で借りちゃおう。」となるのでしょうが。それはそれで問題もありますが・・・


ちなみに全国で一番ローン金利が低い名古屋地区では、変動金利型は0.57%~0.60%なんていうケーズもあるので、この商品は誰も借りないと思います。