なじみない資産に分散投資を | 日経ほぼ朝コメント

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日経新聞やヴェリタス記事から投稿します。
働く方に役立つ情報を発信します。

資産価格形成に関する実証的な研究で

2013年にノーベル経済学賞を受賞した

ロバート・シラー米エール大学教授。


今なおメディアで情報を発信し続ける

同氏に、現在の相場観や超低金利時代

の資産運用についての考え方を聞いた。


――米連邦準備理事会(FRB)はこれまで

利上げを見送ってきました。

正しい判断でしょうか。


断定はできないが、正しいと感じている。

世界経済は弱く、景気後退を招く可能性がある。

正常な状態であっても、今の経済には非常に

低い金利が必要なように思われる。

だが事態を我々はまだよく理解していない。

これだけ金利が低い状態を以前に経験した

ことはないからだ。


私はこの低金利を今進行中の技術革命と

結びつけて考えている。確信があるわけでは

ないが、今の低金利の状態は長引き、

我々はそれを受け入れなければならないと

感じている。


――技術革命とは?


IT(情報技術)の急速な進展だ。

コンピューター、インターネット、ロボット…。

これらは世界を驚異的なスピードで

変え続けている。まさに革命だ。


技術革命がもたらす新しい世界では、

どの企業が成功するか分からない。

個人にとっても、どの職業が安泰なのか

分からない。新しい世界では格差が

深刻化するかもしれない。一握りの人

だけが大きな成功を手にする。


今の低金利は、この状態を反映して

起きている。人々は不安にかられ、

安全とされる国債の購入に殺到した。

その結果、国債の価格は上昇し、

利回りが消滅してしまった。


――投資家はどうすればいいのでしょう。


このような世界では、あまりなじみのない

投資をしなければならない。とはいえ、

利回りのない国債を買う必要は必ずしもない。

かつてほど高くなくても利息の付く資産は

まだ存在するからだ。





例えば、PER(株価収益率)の低い国の株だ。

新興国の株式市場のPERは相対的い低い。

欧州も低めだ。日本株については確たることは

言えない。かつてはPERが非常に高かった。

20年前に比べればだいぶ低くなったが、

まだ高い。それでも分散投資として日本株を

買うのは理にかなっていよう。


(10日 日経)


・・・・・・


「技術革命が超低金利の一因」というのは、


技術の発展でいろんなものが低コスト

あるいはゼロコストで提供されるようになり、

それがデフレを招くという面も大きいですね。


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