「京大医学部４名合格講師」による受験対策講座（2７３)
「規律を乱す生徒は停学にせよ」
正式名称「海陽中等教育学校」は、葛西が提唱して愛知県蒲郡市に創設された。
東海旅客鉄道をはじめ、トヨタ自動車や中部電力といった中部地方発祥の大企業が中心となり、第一次安倍政権に先立つ2006(平成18)年4月に開校している。
「将来の日本を牽引する、明るく希望に満ちた人材の育成」を建学の精神に謳う。全寮制の私立中高一貫の男子校である。葛西はこの海陽学園に力を入れてきた。こう続けた。
「教育の効率を上げるためには先生の資質が高いこと、情熱を持って教えること、生徒に規律を守らせること。それらが非常に大切であります。これまで日本の教育はそこが欠けていたのではないでしょうか。私どもの『海陽学園』では全寮制を採用し、生徒20人に1人の割合で、各企業から派遣された独身男性社員が1年間生徒と寝食をともにしています」
2012年3月に卒業した1期生から22年3月の11期生までの10年間の卒業生1109人のうち、東大に93人、京大に33人、それ以外の旧帝国大学に70人を送り出している。少数精鋭ながら、いまや日本屈指の進学校として知られる。
私は軍隊式のスパルタ教育には反対だし、愛知県で有名だった管理教育にも反対です。ただ、この「海陽中東教育学校」が多くの人に支持される理由は分かる。それだけ公教育の規律が乱れ、緩み切っているからだ。「先生の資質が高い」の一点をもってしても、教員採用試験の倍率が下がり続けて良い人材を採れていない現状は憂うべきだと思っている。
先生だけではない。生徒も、先生が何もできないと舐め切っている。先生を挑発して手を出させて動画にアップし、学校から追い出そうとした事件もあった。女性教師が生徒に刺殺されたこともあった。こんな生徒はサッサと警察に引き渡すべきだけれど、校長は不祥事があると自分の評価に関わるので隠ぺいする。こんな学校に自分の子どもを預けておけないと考える保護者が増えている。
「高木教育センター」塾長。名古屋大学卒業後、アメリカユタ州のローガン中学校で教師をした後、帰国。英検１級、通訳ガイドの国家試験、国連英検Ａ級、ビジネス英検Ａ級などに合格。京大二次試験英語８１％の正解率。少林寺拳法二段。ジャッキー・チェンの前でヌンチャクを披露したことが自慢。「私の京大合格作戦」（エール出版）2020年度版から2022年度版に漫画化されて掲載。チャットワークを用いた質問無制限の通信添削を全国の難関校受験生対象に募集中。「高木教育センター」検索。