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『移民政策のトリレンマ(後編)①』三橋貴明 AJER2017.3.28

https://youtu.be/KebYl0oUkzA                  

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 時局17年05月号 に、連載「三橋貴明の経世論 第2回 利害得失が相反する所得創出のプロセス」が掲載されました。
 
 まさに、激動の時代が始まりました。4月2日以降、あまりにも目まぐるしく状況が動いており、世界が「動乱の時代」に突入したことが、ありありと感じられました。


 ここ数日の世界的な出来事を、時系列に従って振り返ってみます。


4月2日
北問題「米が解決」トランプ氏が中国に警告
http://www.news24.jp/articles/2017/04/03/10358022.html
 アメリカのトランプ大統領は、核やミサイルの開発をエスカレートさせている北朝鮮への対応について中国が圧力を強めない場合はアメリカが単独で行動する、との考えを示した。(後略)』


4月4日
『化学兵器使用か 北部で空爆、100人死亡
http://www.sankei.com/world/news/170405/wor1704050006-n1.html
 国際医療組織「シリア医療救援組織連合」(UOSSM)によると、シリア北部イドリブ県で4日、空爆があり、少なくとも100人が死亡した。負傷者は450人以上に上っており、さらに被害が増える可能性がある。(後略)』


4月5日
北朝鮮が弾道ミサイル発射 排他的経済水域外に落下か
http://www.asahi.com/articles/ASK452PSQK45UTFK001.html
 菅義偉官房長官は5日午前8時過ぎ、緊急の記者会見を開き、北朝鮮が同国東岸から午前6時42分ごろに弾道ミサイル1発を発射したと発表した。数十キロ飛び、日本海に落下したが、日本の排他的経済水域(EEZ)の外だったと推定されるとした。(後略)』


4月6日
フィリピン大統領、軍に南シナ海の無人島占拠を
http://jp.reuters.com/article/duterte-south-china-sea-idJPKBN17831T
 フィリピンのドゥテルテ大統領は6日、南シナ海で領有権を主張している無人島や岩礁を占拠するよう軍に命じた。(後略)』


『韓国軍、ミサイル試験成功=北朝鮮全域を射程に
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017040700877&g=prk
 韓国の聯合ニュースは6日、韓国軍が北朝鮮全域を射程に収める弾道ミサイルの発射試験を行い、成功したと報じた。有事の際、北朝鮮中枢への攻撃に使用するとみられる。(後略)』


トランプ氏、北朝鮮への圧力強化要請 習氏は同調せず
http://www.asahi.com/articles/ASK471CQFK46UHBI04L.html
 米国のトランプ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席は6日午後(日本時間7日午前)、米フロリダ州パームビーチで2日間の首脳会談を始めた。両首脳による直接会談は初。米政府関係者によると、トランプ氏が北朝鮮問題を巡り、北朝鮮と取引がある中国企業を制裁対象にする案を検討していることを伝え、北朝鮮が核開発をやめるように中国が圧力を強めるよう求めた。(後略)』


4月7日
米、シリアに巡航ミサイル アサド政権軍基地に  59発、地中海の米軍艦船から
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM07H2K_X00C17A4MM0000/
 トランプ米大統領は6日、サリンなどの化学兵器を使用したとみられるシリアに対し、米軍に攻撃を命じたと発表した。米軍によると米東部時間6日午後8時40分(現地時間7日午前4時40分)、地中海の米海軍艦船からシリアの空軍基地に59発の巡航ミサイル「トマホーク」を発射した。(後略)』


プーチン氏「主権国家への侵略」 シリア攻撃で米を非難
http://www.asahi.com/articles/ASK475QBHK47UHBI02S.html
 シリアのアサド政権を軍事面で支援するロシアのプーチン大統領は7日、米国による攻撃に激しく反発した。ペスコフ大統領報道官は「大統領は『主権国家に対する侵略であり、国際法違反だ』と考えている」と述べ、米国を厳しく批判した。(後略)』


 さらに、昨日はスウェーデンのストックホルムで(よりにもよって、あの「安全」なはずのストックホルムで!)トラックがショッピング街に突っ込み、死者が出てしまっています。スウェーデンのロベーン首相は記者団に対し「テロである」との見方を示しました


 アサド大統領のシリア政府軍がサリンなどの化学兵器を使用したと
のことで、アメリカ軍はシリアの空軍基地をトマホークで攻撃。


 まさに、トランプ大統領が習近平国家主席と夕食会で顔を合わせたほぼ同時刻、アメリカ軍がシリアをミサイル攻撃したのです。


 また、4月5日の北朝鮮のミサイル発射は、習近平が首脳会談のためにアメリカに向かっている「そのタイミング」で実施されました。しかも、トランプ大統領が、イギリスのFT紙のインタビューに応え、
「中国が圧力を強めない場合はアメリカが(北朝鮮に対し)単独で行動する」
 と、語った直後。何といいますか、恐ろしいほどの「挑発的」なタイミングとしか表現のしようがありません。


 さらに、やはり習近平がアメリカに到着するタイミングで、フィリピンのドゥテルテ大統領が、南シナ海の無人島や岩礁を軍隊に占拠するように命令


 同時に、韓国軍が北朝鮮全域を射程に収める弾道ミサイルの発射実験に成功したと公表。


 グローバリズムとは、モノ、ヒト、カネの国境を越えた移動を自由化することですが、いずれかの国が「覇権国」として各国にルールを守らせなければ、成立しないシステムです。 


 現在の第二次グローバリズムの覇権国は、もちろんアメリカですが、興味深いことに「グローバリズム」は覇権国のパワーを相対的に弱め、覇権国への挑戦国を生み出します


 今回のグローバリズムでいえば、覇権国であるアメリカが延々と経常収支の赤字を拡大し、反対側で経常収支の黒字を増やした中国が挑戦国として(事実上)名乗りを上げました


 同時に、「タガが緩んだ世界」では、シリアが内戦状態に陥り、プーチン大統領率いるロシアが復活を遂げ、さらには北朝鮮が核の小型化や大陸弾道弾開発を「着実」に進めていっています。


 覇権国のパワーが相対的に落ちた以上、グローバリズムはいずれにせよ存続できません。現代という時代は、覇権国のパワー減退を受け、各地で地域大国が勃興し、グローバリズムの前提である「平和」を破壊しつつあるプロセスとしてとらえるべきなのです。


 もちろん、覇権国側であるアメリカも黙ってはおらず、シリアをミサイル攻撃。習近平が北朝鮮を抑えられないことは明らかである以上(詳しくは「日本国と日本国民は半島有事に備えよ」 ご参照下さい)、我が国は冗談でも何でもなく「半島有事」に直面せざるを得ないかも知れないのです。


 世界は、変わりました。今後の世界は、動乱が日常化していく可能性が極めて濃厚だと思います。


 このタイミングで、我が国は「主体性」を持ち、国民や国家を守るために動けるのか。国家として当たり前の「真の独立」を取り戻せない状況では、我が国は世界の動乱に巻き込まれ、右往左往しつつ「亡国」に向かってしまうのではないかと、心の底から恐れています。


「日本国は国家として真の独立を取り戻そう!」に、ご賛同下さる方は、

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