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『トランプとグローバリズム①』三橋貴明 AJER2016.11.22(5)
https://youtu.be/dmwUIir_Lps

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 ルルーシュがっ!!!


 分かる人にはわかるものの、分からない人には何が何だかさっぱりわからないネタから初めて見ましたが、最近、東京駅から新幹線に乗ってばかりいます。最近ですと、金曜日が盛岡、日曜日が仙台と続き、今日は金沢です。何というか、仙台、近すぎます


 「はやぶさ」に乗り、少し仕事をすると、もう着いています。「遠くに来た」という感覚が、全く無くなってしまいました。


 それはともかく、藤井聡先生が、フェイスブックに、


『今まであまり人様にお話していませんでしたが、当方はこれまで何度も「金融政策だけでデフレは脱却出来るんだから」という生台詞を耳にしてまいりました
 そしてそういうセリフが実質的な力を持ち、その結果、財出額が大きく削られている状況をここ数年間、毎年毎年リアルに肌で感じ続けてきました――。
 その意味において「金融政策だけでデフレは脱却出来るんだから」と口にし続けたリフレ派は、デフレを長引かせ、文字通り大きく国益を毀損させた超一級の戦犯である疑義が極めて極めて極めて濃厚です。』


 と、書いていらっしゃいますが、全く同じ経験をわたくしも何度もしたという「事実」をご報告しておきましょう。


 わたくしは、懇意にしている政治家が、いきなり、
デフレは貨幣現象だから
 と言い出したのを、何度も目にしているのです。正直、「はあっ!??」という感じでした。


アベノミクス終了 浜田教授の懺悔と黒田総裁の暴走

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/6818

 11月15日付の日経新聞朝刊を読んだ金融関係者は驚愕した。アベノミクスの理論的支柱である浜田宏一・エール大名誉教授(80)が金融緩和政策の限界を認めたのだ。

〈私がかつて『デフレは(通貨供給量の少なさに起因する)マネタリーな現象だ』と主張していたのは事実で、学者として以前言っていたことと考えが変わったことは認めなければならない〉

 金利がゼロに近くなれば量的緩和は効かなくなり、マイナス金利を深掘りすると金融機関のバランスシートを損ねるという。

「アベノミクスは、第一の矢である金融緩和が肝。第二の矢である財政出動はこれまでもやってきたし、第三の矢である成長戦略は成果が出ていない。その第一の矢が折れつつあることを提唱者が認めたのです」(経済部記者)(後略)


 浜田宏一教授、岩田規久男教授らの発想に染められてしまった自民党の政治家たちは、それまでは「デフレは総需要不足」と正しい認識を抱いていた人たちまでもが、次々に「デフレは貨幣現象」に変わっていきました。結果的に、2014年度以降の安倍政権は、凄まじき「緊縮財政路線」に突っ込み、我が国のデフレ脱却は遠のきました


【日本政府の資金過不足(億円)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_54.html#kabusoku


 図は、日本政府の資金過不足です。マイナス方向が資金不足ですが、資金不足が縮小するとは、「増税」「政府支出削減」という緊縮財政により、
「政府の負債が増えるのを食い止めた」
 という話になります。


 図の通り、野田政権期には年に40兆円規模だった政府の資金不足は、2015年には17兆円にまで縮小してしまいました。すなわち、野田政権期と比べ、安倍政権は「23兆円」の支出をしなかったか、もしくは増税で国民の所得を徴収したことになります。


 23兆円です。強烈な緊縮財政です。

 23兆円分が、全てGDP=需要に回っていれば、今頃我が国はデフレからの「完全脱却」を果たしていたでしょう。


 ところが、現実の安倍政権は23兆円もの需要を削り取り、資金不足を縮小する強烈な緊縮財政を実施してしまったのです。総理が2013年2月の国会で明言した通り、

「デフレは貨幣現象でございますから」

 という、誤った認識の基で。

 無論、緊縮財政の主犯は財務省ですが、その財務省を「デフレは貨幣現象」派が支援してしまったのです。何しろ、デフレは貨幣現象で、お金(浜田教授や岩田教授によると、マネタリーベース)を発行すれば脱却できるのです。


 というわけで、デフレ対策については日銀に丸投げされ、反対側で政府がせっせ、せっせと資金不足を縮小する緊縮財政が実施されました。結果、我が国はいまだにデフレ脱却を果たせていません。


 浜田教授は間違いをお認めになられました。岩田教授については、何度も繰り返していますが、ご本人が、
最終的な責任の取り方は辞任という考え方はその通り
 と、国会で明言した以上、日銀副総裁をお辞めになるべきです。

 この手の政策的な「間違い」を放置しているからこそ、我が国はいつまでたっても正しい政策が実施できず、貧困化の道を進んでいるのです。


 少なくとも、政権に絡み、政策に影響を与えた「いわゆるリフレ派」の皆さんには、人として「何が正しいのか?」について、真剣に考えて頂きたいと思うのです。


「岩田教授は責任をとって辞めるべき」にご賛同下さる方は、 このリンクをクリックを!
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