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『安倍政権は財政拡大に舵を切るか?(その2)①』三橋貴明 AJER2016.7.26

https://youtu.be/XIjo7tLLIzQ
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 政府は8月2日、「事業規模」28.1兆円の経済対策、正しくは「未来への投資を実現する経済対策」を閣議決定しました。


政府が経済対策を決定、事業規模28.1兆円 第2次安倍政権で最大
http://jp.reuters.com/article/economic-policy-idJPKCN10D0LD
 政府は2日、新たな経済対策を閣議決定した。国の実質的な追加歳出となる「真水」に、地方自治体の財政支出や民間事業への融資も積み上げ、事業規模は28.1兆円とした。2012年の第2次安倍政権発足後で最大の対策規模とし、民需主導の経済成長を目指す。
 政府は今回の対策で「未来への投資の実現」を掲げ、1)1億総活躍社会の実現加速、2)21世紀型のインフラ整備、3)英国の欧州連合離脱に伴うリスク対応、4)熊本地震や東日本大震災からの復興、5)好循環強化のための構造改革――を列挙。同日夕の臨時閣議に先立つ政策懇談会で、首相は「民需主導の持続的な経済成長と1億総活躍社会の確実な実現を進めたい」と述べた。
 総活躍社会の実現では、雇用保険料や国庫負担の時限的な引き下げを柱とする制度見直しに着手することを新たに明記。簡素な給付措置について、19年9月までの2年半分を一括して措置する方針も盛り込んだ。
 一方、対策の柱となるインフラ整備では、財投債を原資とする財政投融資の手法を活用し、リニア中央新幹線の全線開業を最大8年前倒しする。国際協力銀行(JBIC)などが日本企業の海外展開を支援するインフラ輸出の拡大に向けた対策も明記した。
 対策の事業規模は28.1兆円、このうちの財政措置は13.5兆円とした。(後略)』


 経済対策の詳細は以下で確認可能です。


【未来への投資を実現する経済対策(平成28年8月2日閣議決定)】
http://www5.cao.go.jp/keizai1/keizaitaisaku/keizaitaisaku.html


 本ブログ的に最も気になる「Ⅱ 21世紀型のインフラ整備」ですが、

21世紀型のインフラを整備する。具体的には、観光振興のためのインフラ整備、農林水産物の輸出促進や農林水産業の競争力強化に向けたインフラ整備を図る。また、リニア中央新幹線の計画を前倒し、整備新幹線の建設を加速化する。成長への投資となるものは思い切って行い、中長期的に成長していく基盤を構築する。』


 となっており、「インフラ整備」という普通の政策ですら「観光振興」や「農林水産物の輸出促進」といった「それっぽい政策」とセットでなければ推進できないところに、我が国の悲哀を感じます


 我が国の港湾設備は、長年の公共投資削減により、先進国としては異例なまでに「惨めな状態」になっています。何しろ、世界の海運の主流である1万TEUコンテナ船が入れる港が、横浜と名古屋しかないのです(二年前まではゼロでした)。


 というわけで、海運の生産性を高めるためにも、港湾整備は必須なのですが、外国人「様」に観光にお越し頂くために、
大型クルーズ船受け入れのための港湾整備
 との理由を持ち出し、政策化しなければならないわけです。


 新幹線関連では、

『(3)リニア中央新幹線や整備新幹線等の整備加速
 大都市がハブとなって、地方と地方をつなぐ地方創生回廊をつくり上げることで、全国を一つの経済圏に統合し、成長の果実が全国津々浦々にいきわたる環境の整備を図る。』


 と、これだけはまともな(現在の日本の問題を解決するという意味で)政策になっています。


 とはいえ、財政投融資でJR東海にリニア新幹線の名古屋-大阪間の建設資金を融通したとしても、実際に建設(の前の環境アセスメント)が始まるのは2025年頃でしょう。


 一応、「21世紀型のインフラ整備」には財政措置が6.2兆円、講じられることになっていますが、財政投融資では支出のタイミングが「民間企業の経営判断」に依存することになってしまい、即効性があるかどうか疑問です。


 今回の経済対策では、建設国債について3兆円(わずか!)発行することになっていますが、結局、我が国が未だに「プライマリーバランス黒字化」という呪縛にとらわれていることは明らかなのです。もちろん、財政投融資で必要なインフラを建設することを否定するつもりはありませんが、「デフレ脱却のための十分な脱出速度」が得られるか否かは、疑問視せざるを得ません。


 全体の話に戻りますが、今回の経済対策における財政措置は今年度、来年度以降を合わせて13.5兆円。政府の歳出分は7.5兆円で、残りの6兆円が財政投融資になります。


 今年度予算には6.2兆円の国費が投じられ、内閣府は短期的なGDP押し上げ効果を1.3%と見込んでいます。政府が6.2兆円の支出をし、GDPが約6.5兆円増加するというわけで、相変わらず極端に小さな乗数効果で計算されてます。


 それはともかく、今回の経済対策を見ると、本当に我が国の政策は「縛られている」と、つくづく感じ入りました。縛っているのは、もちろん「プライマリーバランス黒字化目標」であり、嘘っぱちの財政破綻論であり、公共投資否定論です。何しろ、先進国として必須の港湾整備すら、「大型クルーズ船受け入れのため」と理由づけをしなければならないわけですから、情けないの一言に尽きます。


 もっとも、希望がないわけではなく、


『二階氏  財政収支黒字化見直しにも言及
http://mainichi.jp/articles/20160804/k00/00m/010/108000c
 
 と、ようやくプライマリーバランスについて「疑問視」する声が政治家から出始めています。


 とはいえ、日本銀行の金融政策の限界が明らかになった状況で、財政支出について「不十分な政策」を実施するのが、我が国の限界というわけです。(もちろん、やらないよりはやった方が、はるかにマシですが)

 現状の日本が「十分な政策」を実施するためには、国民が上記の「縛っているもの」を打破していくしかありません。そのためには、今回の経済対策の「効果」をウォッチし、評価するべきところは評価し、間違っていたところは教訓とするとう、冷徹な視点を持つ必要があるのです。


 とりあえず、プライマリーバランス目標の早期破棄を訴える必要があると思います。


「政府はプライマリーバランス目標を破棄せよ!」に、ご賛同下さる方は、

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