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 FujiSankeiBusiness iの2月13日号に、「シリーズ エネルギー政策を問う 原発は国の安全保障にとって必要だ」を寄稿しました。
http://www.business-i.jp/corp/


 「SAPIO (サピオ) 2014年 03月号 [雑誌] 」に「消費税 このままでは1997年の橋本政権と同じ轍を踏む」を寄稿しました。


 昨日は、テレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」に出演しました。冒頭が田母神俊雄特集みたいになっていましたが、あのビデオ映像は収録時にはありませんでした。後で、挿入されたものです。予想していなかったので、嬉しかったです。


 また、最後のたけしさんが小野田氏に関する逸話を話されたとき、「カットしないで欲しい・・・」と祈っていたわけですが、そのまま流れました。これまた、嬉しかったです。


 さて、我が国の13年第4四半期のGDP統計が発表されました。こんな書き方はしたくないのですが、まずいです・・・・。


10-12月GDPはプラス1.0%成長、外需響いて事前予想に届かず
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N145AL6KLVR601.html
 昨年10-12月期の実質国内総生産 (GDP)速報値は前期比年率で1.0%増と、4四半期連続でプラス成長となった。消費税率引き上げ前の駆け込み需要もあり個人消費が堅調だったが、外需が全体を押し下げてプラス幅は予想を下回った。
 内閣府が17日発表したGDP速報値は物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%増。項目別では全体の約6割を占める個人消費が0.5%増と前期から加速した。公共投資は2.3%増と引き続き堅調で、1.3%増となった設備投資とともに全体を押し上げた。在庫寄与度はマイナス0.0ポイント、内需寄与度はプラス0.8ポイント。
 同時に外需寄与度がマイナス0.5ポイントと2期連続で全体の足を引っ張った。ブルームバーグ・ニュースによる事前予想の中央値は前期比0.7%増、年率換算で2.8%増。実績値は全エコノミストの最低予想も下回った。前期(7-9月)実質GDPは0.3%増、年率換算1.1%増。(後略)』


 ポイントは、「エコノミスト」たちの事前予測の中央値が前期比0.7%、年率換算2.8%だったのが、現実は前期比0.3%、年率換算1%と、全エコノミストの最低予想値まで下回ってしまったことです。すなわち、アベノミクスによる経済成長路線は失速しつつあります


 無論、4月の消費税増税が無ければ、「デフレ脱却前の中だるみ」で済ますこともできないことありません。何しろ、日本は15年間もデフレに苦しめられていたわけで、一本道でデフレ脱却できるとは思えません。

 問題は、経済成長率が失速したタイミングで、さらに経済成長率を押し下げることが明らかな消費増税が行われることです。


 GDPデフレータは前期比プラス0.1と、2012年第4四半期ぶりにプラスを回復しましたが、当たり前ですが、
「GDPデフレータがプラス化したら、デフレ脱却」
 という話にはなりません。

 GDPデフレータの前年同期比は-0.4%(日本のフィリップス曲線では、GDPデフレータが前年同期比2%になれば、完全雇用を達成できます)。デフ脱却道遠し、という状態で消費税増税が実施されるわけです。


 細かい数字を見てみると、民間最終消費支出が0.5%。民間住宅が4.2%、民間企業設備が1.3%、政府最終消費支出が0.5%、公的固定資本形成が2.3%、輸出が0.4%、輸入(控除項目)が3.5%。輸出は確かに増えているのですが、輸入の増加が大きく、外需の寄与度は-0.5%となっています


 民間需要を見ると、耐久消費財等に対する消費が増えているのは確かです。これは、もちろん消費税増税前の駆け込み消費というわけで、4月に落ち込むことは明らかです。


 また、住宅投資や設備投資も、意外に底堅く、公的固定資本形成も減速してはいますが、プラスを維持。


 問題は、輸入の増加ほど輸出が増えない、という点につきます。輸入が増えている理由は、別に書くまでもないと思いますが、原油・天然ガス等、鉱物性燃料の輸入増加です。原発を再稼働させないことが、GDP成長の足を引っ張っているわけです。


 13年第4四半期ではなく、13年通年を見ると、実質GDPは1.6%の成長でした。13年の成長を牽引したのは、民間最終消費支出(寄与度1.3%)と、公的固定資本形成・政府最終消費支出(寄与度0.9%)でした。


 もの凄く気になるのは、2013年の成長の柱の一つであった公的固定資本形成(公共投資から用地費などを除いたもの)が、第4四半期は2.3%と、第3四半期(7.2%)、第2四半期(6.9%)と比べ、明らかに失速してしまっていることです。ここに先日の財務省の報道、


財務省、異例の予算繰り越し呼びかけ 公共事業、自治体に単年度主義“返上”促す
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140212/fnc14021210440008-n1.htm  』


 を合わせると、公共事業の消化が順調に行っていないことが分かります。理由はもちろん、人手不足と公共調達に際した予定価格が低すぎることです。人手不足で人件費が高騰し、それにも関わらず予定価格が(充分には)上がらないため、応札不調が増えてしまっているわけです。


 さらに、財務省は、補正予算の早期実施について、各官庁に「数値目標」を設定するという、これまた前例がない(わたくしが記憶している限り)要請をしています。


財務省、補正予算の早期実施に数値目標 消費増税対策
http://www.asahi.com/articles/ASG2G34F9G2GULFA004.html
 財務省は14日、成立したばかりの今年度補正予算の事業を早く進めるため、予算執行の目標を設けたと発表した。金額ベースで6月末までに7割、9月末までに9割の契約などを終える目標で、各省庁に要請したという。4月の消費増税による景気の落ち込みを避けるねらいがある。(後略)』


 財務省が「カネを使え!」と、自治体や諸官庁に呼びかけているのです。前代未聞の事態と言っても構わないでしょう。


 もちろん、財務省の呼びかけの裏には、「国民経済の成長」ではなく、
「このままでは4月以降に経済が失速し、15年のさらなる消費税増税ができなくなる
 という危機感があるのだと思います。


 いずれにせよ、現在の人手不足(土建だけではないです)を解消しないことには、予算消化も順調にいかず、4月の民需落ち込みを公的需要でカバーすることはできません。人手不足解消のためには、公共調達の予定価格を引き上げ、さらには企業同士が「ワークシェアリング」を認める必要があると考えます。独占禁止法の緩和、すなわち現在の危機を乗り越えるために、ある程度の「談合」を認めるのです。


 元々、我が国は「指名競争入札」と「談合」というシステムにより、
各地で企業が、ある程度の競争を伴った形で存続し、公共インフラの質を高める
 を実現していました。ところが、89年の日米構造協議以降の公共事業の一般競争入札化、談合叩き、さらには橋本政権以降の公共投資削減により、土木企業、建設企業のパワーは細っていきました。すでに我が国は、土建大国でも何でもないのです。


「東北復興、防災、耐震化、インフラメンテナンス、東京五輪の準備は、やらなければならないから、やらなければならない
「土建小国と化した以上、公共調達関連はコスト削減ではなく、供給能力の回復に努めなければならない
「4月以降の経済失速を防ぐためにも、公共事業の予算を消化しなければならない


 上記の「環境」を抱えている以上、かつての強靭な土木、建設の供給能力回復を目指し、

「公共調達価格の予定価格引き上げ」

「指名競争入札復活(一部、復活していますが)」

「ワークシェアリングを認める(「談合の復活」と書くと、まだイメージが悪いので)」

「政府が率先して資金を投じ、人材教育事業を行い、失業、生活保護から「労働」へと国民を誘導する」

 などについても、タブー視せずに議論すべき時期が来たと思うのです。


 4月危機を乗り越えるためにも、政府はやれることは全てやるべきだと確信しています。


「政府はやれることは全てやるべき!」に、ご賛同下さる方は、

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