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チャンネルAJER更新しました。

『なぜ緊縮財政を好むのか①』三橋貴明 AJER2013.5.21(1)

http://youtu.be/KZGg7qD4heQ

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一般参加可能な講演はこちら。

NEW!6月8日(土) 八潮市記念講演会「アベノミクスとTPP、そして日本経済の真実」

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#Yashio

 6月13日(木) 蒲田法人会「アベノミクスで激変!どうなる日本経済!」

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#Kamata

 6月30日(日) 益茂証券主催「アベノミクスと日本経済の行方」(会場:福井県福井市)

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#Masmo

もしくはhttp://www.masumotto.com/contribution?id=cnt47113

 7月11日(木) 第11回烏山講演会「世界経済とマスコミの嘘」

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_42.html#karasuyama

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 ワック社から「だから、日本経済が世界最強というこれだけの理由 (WAC BOOK) 」が発売になりました。



SAPIO (サピオ) 2013年 07月号 [雑誌] 」に「品質保証書を偽造、廃棄処分予定の部品を納入、"ケンチャナヨ原発"のぞっとする大暴走」を寄稿しました。韓国の原発の話でございますね。



 昨日は「ナイスポーク千葉」様で講演だったのですが、懇親会で頂いた豚しゃぶ、もの凄く美味しかったです。あの味を東京で得ることは難しく、あくまで地産地消でなければ無理のようですが、それでもいいように思います。


 各地方が多様的に「凄いもの」を受け継ぎ、育ててきた日本という国家が大好きです。都民が美味しい豚しゃぶが食べたければ、千葉に行けばいいのです。大して遠くはないのですから。


 そういえば、わたくしは数か月前に「大間のマグロ」を食して衝撃を受けた(青森だったか、北海道だったかは忘れましたが)わけですが、あれをもう一度味わえるならば、もう一度、陸奥や函館に行きたいと思います。


 各地域の文化(特に食文化)、伝統、歴史、風俗がきちんと維持され、かつ国民全員が「日本国民」という意識を共有し、非常事態(震災や安全保障の危機)には共同体として立ち向かう。日本がそういう国であり続けて欲しいと思うし、安倍総理が仰る「「瑞穂の国」とは、そういう話ではないかと個人的に考えているわけでございます。
 
 というわけで、「成長戦略」。


 まずは書いておきますが、わたくしは政府が「成長分野」を定め、おカネを投じることで成長「させよう」という考え方に疑問を持っています。上念氏の言う「設計主義」でございますが、
「この分野が成長する。成長産業だ」
 などということが、官僚さんに分かるはずがありません。ついでに書いておくと、産業競争力会議の「民間議員」にも分かりません


 と言いますか、官僚だろうが企業家だろうが、どの分野が成長するか事前に100%断定できる人はいません。そんなことができるならば、倒産する企業は無くなってしまいます。


 民間企業が「様々な分野」に投資し、競争を繰り広げ、成長した(=付加価値が増えた)分野について、後になって、
ああ、あの分野が成長産業だったのだ
 と、分かるというだけの話です。


 そういう意味で、産業競争力会議の民間議員たちが言っている、
「衰退産業から、成長産業へリソース(人材、投資など)をシフトさせる」
 は、ナンセンス極まりないと思っているわけです。民間議員の方々には、是非とも、

「衰退産業とは、具体的に何ですか? 成長産業とは、具体的に何ですか? 衰退産業が『永遠に』衰退したままだと、なぜ断言できるのですか?」
 という疑問に答えて欲しいと思います。


 そもそも、産業競争力会議(だけじゃないですが)の皆様が仰る成長戦略は、法人税減税(投資減税ではなく)やら雇用の流動性強化やら、レント・シーキング系のものばかりでございます。すなわち、国家全体の所得(=需要)のパイを膨らませるのではなく、特定企業への所得分配を高める政策だらけなのです。


 デフレ期に法人税を減税しても、日本の場合は内部留保を増やすだけであり、雇用の流動性強化(従業員の解雇を容易にする)をしたところで、失業者を増やし、国家全体の需要(特に消費)を減らすだけです。


 その辺の話が安倍政権の「成長戦略」に入っているのかどうか、注目していたわけですが、一応、入ってはいないようです。


平成25年6月5日 安倍総理 「成長戦略第3弾スピーチ」(内外情勢調査会)
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0605speech.html


 長いスピーチですが、抽象論が多く、具体的な中身が良く分からないものが多かったので、今後、詳細が明らかになり次第取り上げたいと思いますが、取りあえずは現時点での感想を。


◆国家戦略特区:何というか、「外国人の力を頼らなければ、日本は成長できない」という、グローバリストお好みの理屈がベースになっているようで、評価できません。日本がデフレから脱却し、自力で成長を始めれば、外国人も勝手に日本国内への直接投資を増やすと思うわけですが・・・。結果的に外国人が都市部に増えれば、需要が膨らんだということで、「外国人でも安心して病院に通える環境」は実現できると思います。


◆「官業」を大胆に開放する:エネルギー、医療、インフラ整備など、国家の基盤について「民間の活力」を導入し、本当に「品質の高いサービス」が提供され続けるのでしょうか。単なるレント・シーキングになってしまう可能性を否定できないと思います。


◆電力システム改革:発送電分離という、世界各国で失敗している政策を今さら始めてどうするのか、よく分かりません。


◆環境アセスメントの運用見直し:もちろん、古くなり、現実に合わなくなった規制は見直す必要があるのでしょうが、「資源小国・日本」であるならば、むしろ周辺海域の資源開発に力を入れる方が「政府がやるべき成長戦略」であるように思います。


◆インフラ分野での民間の力の活用:いずれにせよ、インフラ分野を請け負うのは民間企業(建設企業など)で、別に政府が技術開発を加速させようとしなくても、普通に公共投資を増額していけば、企業側が勝手に「民間活力」を発揮し、インフラ関連の技術開発は進むと思います。逆に、デフレが継続している限り、政府が掛け声をあげても、民間は投資を増やさないでしょう。


◆PPP/PFIの積極活用:首都高を地下化したり、空中権を売買することには別に反対しませんが、「空港、上下水道、高速道路など、施設ごとの特性に応じた最適なPPP/PFRを推進」が気になるところです。まさに、この近辺はレント・シーキングがやりやすい分野なのです。


◆成長戦略が目指すもの
 ・3年間で、民間投資70兆円を回復します
 ・2020年に、インフラ輸出を、30兆円に拡大します。
 ・2020年に、外国企業の対日直接投資残高を2倍の35兆円に拡大します
 ・2020年に、農林水産物・食品の輸出額を1兆円にします。
 ・10年間で、世界大学ランキングトップ100に10校ランクインします。


 目標を掲げるのは正しいと思いますが、実現するためには単に、
日本をデフレから脱却させる
 これだけで終わる話のように思います。(国民総所得については、明日、取り上げます)


 正直、安倍政権の成長戦略は「余計なモノ」である印象をぬぐえません。単に第一の矢と第二の矢でデフレ脱却すれば済む話を、
「長期的には、成長戦略が重要だ」
 という考え方が「後から」加わり、レント・シーキングを求める「誰か」の声が割り込み、結局は、
「瑞穂の国を実現する(あるいは、取り戻す)」
 から離れていっているように思えるわけです。しかも、「誰か」が求める法人税減税や雇用の流動性強化も含まれていないため、「瑞穂の国」を求める人々からも、「レント・シーキング」を求める人々からも、双方から批判を受ける内容になっているように感じられます。


「これが政治だよ」
 と言われればそれまでですが、いずれにせよ「完全に瑞穂の国的」でも「完全に新自由主義的」でもなく、極めて中途半端な印象を受けました。まあ、完全に新自由主義的な政策を掲げられても、それはそれで困るのですが、上記の政策が、どのように「瑞穂の国」に繋がるのかが、全く見えないというのが率直なところです。


 明日に続きます。


「瑞穂の国」について改めて考えをめぐらせて頂けた方は、↓このリンクをクリックを!
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