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先週と今週の二回に渡り「国家の役割」という大きな話について取り上げました。
『国家の役割について(後半)①』三橋貴明 AJER2011.9.6(1)
『国家の役割について(後半)②』三橋貴明 AJER2011.9.6(2)
9月1日に三冊同時刊行という無茶にチャレンジ致しました。皆さま、宜しくお願いいたします。
徳間書店「2012年」の執筆は何とか終えたものの、明日にはWiLLの連載〆切を控え、かつ今月中に青春出版社「増税論にダマされるな!(仮)」の〆切を控えているため、冗談抜きで、一日も休めません。青春出版社の新著は新書なので、分量は「2012年」の半分程度で、何とかなるとは思うのですが。
☆本日 9月11日(日)19:00~23:00
朝日ニュースター、『宮崎哲弥大論争スペシャル ~震災を超克せよ!復興、原発…4時間討論~
』に出演します。
http://www.ontvjapan.com/article/02_00/asahinewstar_tetsuya4sp.php
☆来週 9月17日(土)、『たかじんNOマネー
』に出演します。
http://www.tv-osaka.co.jp/ip4/takajin/
というわけで、昨日は大阪テレビに赴いたわけですが、「竹中氏、岸氏:増税反対、TPP賛成」「三橋:増税反対、TPP反対」という立場なので、非常に中身が濃く、面白い番組になったのではないかと思います。青山繁晴氏も三橋に近い立ち位置でした。岸氏とは、上記の宮崎哲弥氏との番組でもご一緒しています。
ちなみに、国債の話で竹中氏が例の「お金が消える論」をやってくれましたので、非常に面白いことになりました。お楽しみに(見れる方は)。
というわけで、秒読み段階、カウントダウン段階と言われつつ(わたくしに)、恐ろしいほどの粘り腰を見せていたギリシャ情勢、ユーロ情勢が、いよいよのところにまで達しました。
「いよいよ」を理解してもらうには、やはりこれを見ていただくのが一番、手っ取り早いでしょう。
【図 日米独及びPIGS諸国の長期金利推移(単位:%)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_35.html#JUGPIGS
ギリシャの金利は20%を超え、ドイツの金利は1.72%まで下落しています。ギリシャの金利上昇ペースは異常ですが、同じくドイツの金利低下ペースも速いと思います。
長期金利が10倍以上も異なる国が、一つの通貨圏を維持するなど、ジョークにもなりません。何しろ、
「為替レートが変わらない環境下で、ドイツで超低金利の資金を調達し、ギリシャで超高金利で運用すれば、十倍の利ざやを稼げますよ」
という状況にも関わらず、お金の流れは「ギリシャ⇒ドイツ」になっているわけです。20%の金利を提示されようが、誰もデフォルトする債券など買いたくありませんので、まあ、そういうことです。
『ユーロ下落-対ドル半年ぶり、対円10年ぶり安値
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a6h8je8c3H8U
ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し半年ぶり安値を付けたほか、円が値上がりした。。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場でギリシャのデフォルト(債務不履行)の確率90%超が示唆される中、ドイツは国内銀行を支援する計画を準備している。
円はユーロに対して上昇。ギリシャは救済プログラムに基づく合意を「完全に実行する」決意を表明したものの、安全資産としての円への逃避が進んだ。(後略)』
金曜日の終値は、1ドル=1.3656ユーロ、1ユーロ=105.99円。日本円が対ユーロで106円を切るのは、2001年1月以来とのことでございます。
グリーンスパン前FRB議長が面白いことを言っていました。
『金相場の上昇は通貨への「不信任投票」-グリーンスパン前FRB議長
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=axCzRCQ7hrmU
グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は9日、金価格の上昇は世界の主要通貨に対する「不信任投票」だと述べ、金は商品という以上に貨幣として捉えるべきだとの考えを示した。
グリーンスパン前議長はメキシコ市でのイベントで発言。「金価格が急激に上昇しているときは、何かがおかしくなっている」とし、「これは炭鉱のカナリアだ」と語った。
前議長はまた、欧州債務危機を解決する唯一の方法は欧州各国の財政を統合することだと述べた。 』
「欧州債務危機を解決する唯一の方法は欧州各国の財政を統合することだ」
まあ、確かにそりゃあそうですが、ユーロ・ナショナリズムが存在しない状況で、財政統合(事実上の政治統合)など、できるはずがありません。できるとしても、数十年はかかるでしょう。
第一歩のユーロ共同債さえ、どうやら発行は無理そうなので、ユーロは結局、このままずるずると価値を落として行き、最終的には一部の国が離脱、しばらく様子見というオチを迎えることになると思います。
当のギリシャは、こんなこと言っていますが。
『ギリシャ:デフォルトは「憶測」-救済プログラム完全実行を表明
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=agei2WQPmfd8
ギリシャのベニゼロス財務相は同国がデフォルト(債務不履行)に陥るとの見方について「憶測」だと退け、7月に合意した第2次救済プログラムに基づく条件を「完全に実行する」決意を表明した。
ベニゼロス財務相は、「ギリシャに関してこうした憶測が持ち上がったのは今回が初めてではない」との声明を電子メールで発表。「これは悪趣味なゲームであり、ユーロ圏やユーロ事態を標的とした組織的な投機だ」と訴えた。(後略) 』
とはいえ、上記のブルームバーグの記事にもありますが、すでにドイツのメルケル首相は、ギリシャのデフォルトに備えて、銀行を支援するための計画を準備中です。
アイルランドの場合は、「ドイツ・フランスの銀行⇒アイルランドの銀行⇒不動産プロジェクト」とお金が流れ、バブルが崩壊し、不動産プロジェクトが不良債権化しました。結果、アイルランドは外国からお金を借り、銀行に資金注入せざるを得ませんでした。
それに対し、ドイツの場合は「ドイツの国民⇒ドイツの銀行⇒ギリシャ債」とお金が流れ、ギリシャがデフォルトすると、数兆円規模のギリシャ債が不良債権化します。当然、ドイツ政府も銀行に資金注入し、金融資システムを守らなければならなくなるわけです。もっとも、ドイツの場合は経常収支黒字国で、しかも超低金利状態なので、国内から余裕で資金調達できるとは思います。
それにしても、ドイツ国民は「ユーロ」について疑問を感じ、すでに連敗が続いているメルケル政権は、ますます選挙に勝てなくなってしまうでしょう。
いずれにしても、共通通貨ユーロという壮大な社会実験が、2012年にはある程度の結末を迎えるのは確かだと思います。
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