株式会社三橋貴明事務所  講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから」

三橋貴明のツイッター  はこちら

三橋貴明後援会ホームページの「三橋通信 」で、三橋の日々の活動内容をご紹介しています。(最新アップデート3月9日) ※現在システム変更中で更新が止まっています。

人気ブログランキングに参加しています。
新世紀のビッグブラザーへ blog
人気ブログランキングへ
--------------


三橋貴明の新刊、続々登場! (「歴代総理の経済政策力」予約開始!

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba 三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba  三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba  三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba


 Klugで連載している「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない!』連載百回を迎えました!
 いや、だから何というわけでもないのですが、何となく書きたかっただけでございます。


ファイル:農業再生方針、農相「先送り」
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110503ddm008020064000c.html
 鹿野道彦農相は2日夕の閣議後会見で、政府が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加問題を念頭に6月のとりまとめを目指していた農林漁業再生の基本方針について「大きな変化があった。今は東日本大震災後の復旧、復興にエネルギーを費やすということで、ずれざるを得ない」と述べ、策定時期を先送りする考えを明らかにした。』


 などと農相が言いつつ、二、三日後に外相が「いや、6月決定という方針に揺らぎはない」などと言い出すのが、民主党のクオリティでございます。何しろ、他党との根回しどころか、自党内や閣内の意見の 調整すらしない人たちですから。この民主党の「伝統」は、鳩山政権の頃から同じです。

 あるいは、農林漁業再生とTPPは無関係! と言い出すかも知れません。いずれにしても、油断は禁物です。


 さて、久しぶりに欧州の雇用状況を取り上げます。


スペインの1-3月期の失業率は21.3%に上昇-市場予想20.7%
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a2yKG2ilsm5Q
 スペインの失業率は予想以上に上昇し、インフレ加速と小売売上高の落ち込みの中で、同国の景気回復に打撃を与えている。 (中略)
 INEによれば、4月の同国の消費者物価指数は欧州連合(EU)基準で前月比3.5%上昇し、3月の3.3%上昇から加速。3月の小売売上高は同8.6%減と、2年間で最大の減少となった。
 シティグループのスペイン担当ストラテジスト、ホセルイス・マルティネス氏(マドリード在勤)は、失業について「現在のシナリオでは、金利が上昇している中で、これがピークとは全く確信していない」と指摘。「雇用減少と金利上昇、物価上昇で消費が再び活発になる余地はほとんどない」との見方を示した。 』


 物価が上昇(対前月比で3.5%って、結構凄いです)する中、失業率が上昇していく。スペインは、ある種、典型的なスタグフレーションに陥ろうとしています。


【2010年3月時点 欧州主要国の失業率(単位:%)】


三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_33.html#Euroenemp
出典:ユーロスタット


 上記は今年の3月時点の数字ですが、翌月(4月)にかけて、特にPIGS諸国の状況は悪化しています。ギリシャの今年の失業率は、15%を上回る見込みになっています。
 
 わたくしは、頻繁に政府が国民経済に果たすべき役割として、以下の三つを上げています(と言うか、以下の三つのみ、と書いています)。


(1) 需要と供給の調整:需要拡大が必要なときに財政出動を拡大し、不要なときに財政健全化を実施する、などなど
(2) 金利の調整:低金利のときに国債発行を拡大し、金利上昇時には国債を発行せず、償還する、などなど
(3) 物価の調整:中央銀行の国債買取(直接、間接的)によりマネタリーベースが供給され、マネーストックが拡大しインフレ率が上昇する。最終的な政府の政策のボトルネック(制約条件)は、インフレ率


 上記の内、(2)と(3)については、分かりやすいです。長期金利もインフレ率も、きちんと数字が出ます。後は、政治家が日銀に目標インフレ率を指示すればいいのです。「それが難しいんだ!」などと言われそうですが、少なくともメトリクス(物差し)がはっきりしている以上、政治家のやる気の問題です。


 問題は(1)ですが、内閣府が発表するGDPの需給ギャップ(現在は「デフレギャップ」)は、今ひとつ当てにできません。しかも、経済学者さんごとにギャップの規模の金額が違うので、絶対額でデフレギャップを測り、「あと、何兆円支出するべきだ!」などとやることは、今ひとつ意味がないように思えます。要するに、メトリクスが曖昧なのです。


 曖昧なデフレギャップの額よりも、ずばり「失業率」で目標値を定めるべきだと思っております。当たり前ですが、供給に見合うように需要が拡大していけば、失業率は低下します。


 実際、欧米の「中央銀行」はインフレ目標の他に、失業率に関する目標も持っています。すなわち、需給ギャップ(デフレギャップ)を失業率で測っているわけです。


 日本の中央銀行である日本銀行が、目標を「自ら定める」現在のシステムは異様極まりありません。何しろ、日本国民は政治家に責任を取らせることはできますが(選挙で落とせば良いので)、官僚に対しては無理です。すなわち、日本国民から責任を追及されない日銀マンが、国権の発動行為たる物価上昇率の目標を勝手に定めているわけで、これは国家の仕組み上、おかしな話です。


 近々、日銀の目標を「政治家」が決めるシステムに変更されると思いますが、そのときは是非とも需給ギャップのメトリクスとして、失業率の目標も日銀に設定するようにして欲しいものです。というか、これはわたくしたち日本国民の問題ですので、失業率も目標に設定するように、色々な方々に働きかけていきたいと思います。


 何しろ、「欧米の中央銀行」がインフレ率と失業率を目標に設定しているのです(設定されているのです)。

 欧米大好きな日本の知識人階級の皆様方も、特に反対しませんよね、多分。


本ブログで経済が見えてくる、とご評価下さる方は、

↓このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ


【三橋の新刊、続々登場!】
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba 三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba 三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba 三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

◆本ブログへのリンクは↓以下のバナーをご利用ください。

新世紀のビッグブラザーへ blog

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba
◇ポルパパのブログ
投資と車と日々の起業家日記
管理人:ポルパパさん

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba
◇おじさんの談話室
経済通のおじさんと、女子高生真理ちゃんが織り成す、経済を解りやすく掘り下げた基礎講座!


日本経済復活の会
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

積極財政による日本経済復活を目指して活動をしているボランティアグループです。


Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」
連載中
「三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート」 
本メルマガではセミナー、勉強会のご案内など、メルマガならではの情報発信をしていきます!

 
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
 新世紀のビッグブラザーへblog一覧はこちらです。