三橋貴明事務所。 お仕事のご依頼はこちらから 

Twitter始めました。  

三橋貴明後援会 ついにオープン!  


--------------


 本日から、ようやくお振込みへの確認メールが出せる状態になりました。お待たせいたしまして、大変申しわけありませんでした。
 
 昨日、「国家のグランドデザイン」の取材の一貫として、増田悦佐様にお目にかかりました。ご存知の通り、わたくしは増田氏の大ファンですので、大変素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。
 増田氏と「文明」について様々なお話をし、わたくしなりに咀嚼した上で、日米欧中などの主要国を文明的に分類すると、以下の通りとなります。

◇エリートが大衆を支配し、大衆側がその事実に気がつかない文明:欧州
◇エリートが大衆を支配し、大衆側がその事実に気がついている文明:アメリカ、中国、ロシア
エリートが大衆を全く支配できていない文明:日本

 欧州式文明の場合、大衆⇒エリート間の、いわゆる「階級移動」はほとんど起こりません。それに対し、米中露式文明の場合、階級移動は不可能ではありません。(但し、各国の中に移動しやすい層と、移動しにくい層が存在する)
 そして日本式文明の場合、そもそも大衆側が「知識人」をエリートとして認識していないので、階級移動の必要性を感じていません。とは言え、階級移動は普通にできます。(まさに、やりたければやれば、という感じです)
 わたくし達は現在、財務省やらマスコミやら評論家やらの「誤情報」に怒りを覚えているわけですが、欧州式文明における大衆は、情報操作に関して知ることすらありません。知ることがない以上、怒ることもありません。
 そもそも新聞を読むのはエリート階級に限られているわけで、それを思うと、英仏両国において「一週間に一度でもブログにアクセスする人」の割合がわずか二割強と、アメリカ(25%くらい)をすら下回っている事実に納得がいくわけです。(ちなみに、日本は七割強)
 同時に、日本の自称知識人連中が、やたら欧州(特に英国)を賛美するのも、ストンと腑に落ちます。要は、自称知識人連中は、日本を欧州のように「エリート(自分たち)が大衆を支配する」社会にしたいわけですね。
 欧州では、知識人たちが大衆からエリートとして見られているにも関わらず、日本では「自分たちよりも頭がいい」大衆から嘲笑され、批判されているわけです。そりゃあ、「日本はダメ! 日本はダメ!」と喚きたくもなるでしょう。
 まあ、理解はしますが、同情はしないんですが。
 ちなみに、増田氏とわたくしは「日本の強み(=未来)は都市文明」というゴールは同じなのですが、そこに至るまでの過程が全く違い、興味深いです。増田氏は、
「このまま進めば、自然に日本は都市文明で繁栄する。下手に政府が手を出すと、碌な結果を引き起こさない」
 というお考えのようでいらっしゃいますが、わたくしは
「政府が手を出すと、碌な結果にならないのは同意ですが、現在の日本の場合、車輪の一回転目は政府が回さないと厳しいでしょう」
 という意見なのです。
 この辺の違いなども(及び、その違いを産み出している背景も)、お楽しみ頂ければ幸いに存じます。

 さて、この種の自称知識人の代表株と言えば「新聞・テレビ」に登場する人々ですが、東洋経済2月20日号で「再生か破滅か 新聞・テレビ断末魔」という、ド派手な見出しで特集が掲載されていました。今日は「その1」ということで、主に新聞を取り上げます。

2009年 新聞発行部数は急減
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_27.html#Shinbun

 2009年、日本国内の新聞発行部数は、史上初めて百万部を超える減少(1,138,578部減)となりました。まあ、このうちの36%は産経新聞(の押し紙廃止の影響)なのですが、他の大手紙にしても状況が改善しているわけではありません。むしろ、悪化しています。
 以下、2009年の大手紙の発行部数です。※(   )内は2008年。

◇朝日新聞 8,018,230(8,026,266)
◇産経新聞 1,638,090(2,052,822)
◇日経新聞 3,045,821(3,061,235)
◇毎日新聞 3,699,898(3,816,019)
◇読売新聞 10,014,040(10,012,902)
※読売の増加は主にホテルなどへ営業をかけ、即売部数を伸ばしたためとのことです。

 東洋経済には、大手五紙の今後の戦略を以下の通り説明されています(概要のみ)

◇朝日新聞:3期連続赤字。「現在の指標で見る限り2010年度も赤字は続く(秋山社長)」
 ※10年から三年掛け、社員を5000人から4500人に減らす予定だそうです。4月から転進支援制度(要は希望退職制度)が始まります。
 しかし、何が「転進支援」制度でしょうか。押し紙を「お願い部数」と呼ぶところといい、本当に新聞業界には「偽善」の匂いがプンプンします。

◇産経新聞:嫁入り前の身支度中?「新聞のないメディアコングロマリットはありえない(住田社長)」
 ※重荷(押し紙とか)を切り捨て、フジ・メディア・ホールディングス傘下に入るのでしょうか。

◇日経新聞:戦後初の赤字転落。財務は安定的。「日経新聞電子版」で巻き返しなるか?
 ※ちなみに、わたくしは紙面版を解約し、電子版を取るつもりです。(仕事上、日経を読まないわけにはいかないのです)

◇毎日新聞:純資産はわずか81億円(そう、書いてあるのです。)共同通信加盟で全国紙の看板を下ろすのか?
 9月時点の単体自己資本比率は5.2%。BIS規制(自己資本比率8%)さえクリアできないって、どんだけ~。(お分かりでしょうが、新聞社はBIS規制とは特に関係ありません)

◇読売新聞:対朝日で優位に。「読売+時事+WSJ」の大型再編説が流れる。
 広告の低落が半端ない朝日(「毎年100億円ぐらいドカーン、ドカーンと落ちて」(秋山朝日新聞社長))に対し、読売は健闘。08年度1014億円と、マイナス17%(程度)で済んでいるとのこと。「結局、落ちてるのかい!」と、突っ込んでしまいましたが。

 まとめると、読売が健闘、日経はデジタル版で勝負、産経は身奇麗になってお嫁入り、朝日はリストラで巻き返し、毎日は共同加盟で縮小戦略、といったところでしょうか。
 今年は合従連衡にせよ、破綻にせよ、大きな動きがあることは間違いありません。もはや、新聞社に残された時間はわずかしかないのです(財務的に)。

日々充実しているとはいえ、さすがに疲労困憊の三橋を応援してくださる方は、
このリンクをクリックを。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ



Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」
連載中

「高校生でもわかる日本経済のすごさ」  発売中
「マスゴミ崩壊~さらばレガシーメディア~」  発売中

「民主党政権で日本経済が危ない!本当の理由」
発売中!
「経済ニュースの裏を読め!」 発売開始!


「三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート」 
本メルマガではセミナー、勉強会のご案内など、メルマガならではの情報発信をしていきます!

「日本経済を凋落させた七人」 発売開始!
超売れっ子2ちゃん出身作家が明かすネットでビジネスに成功する方法  発売開始
 


 新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
 新世紀のビッグブラザーへblog一覧はこちらです。
 
関連blogへのリンク一覧はこちらです。

 兄弟ブログYahoo!版へ


<<<関連ブログ>>>


城内みのるオフィシャルサイト


新世紀のビッグブラザーへ blog


新世紀のビッグブラザーへ blog