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【丸の内本店~『経済ニュースの裏を読め!』(TAC出版)刊行記念~三橋貴明氏 講演&サイン会
http://www.maruzen.co.jp/Blog/Blog/maruzen02/P/8889.aspx

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 先行発売中で、未だ正式発売日を迎えていない『経済ニュースの裏を読め!』(TAC出版)が、早くも(?)重版になりました(???)。さすがのわたくしも、発売日前の重版というのは初めてです。出版社の名誉のために言っておきますが、別に初版部数が少ないというわけではありません。
 何事が起きているのでしょうか。(書店からの注文が多いということなのだと思いますが・・・)

 昨日のAmeba版で、なかなか鋭いご指摘(ひむか様、多謝!)がありましたので、解説しておきます。
 わたくしのブログでは、国家経済のフロー(要はGDP)を主に「支出側」から取り上げるため、GDPは以下の式で表されます。

■GDP= 民間消費 + 民間投資 + 政府支出 + 純輸出 
※細かい事を言うと、ここに在庫変動が加わります。

 さて、上記の式を眺めていて、疑問に思いませんか? 
「小売店の仕入金額は、どこに計上されるのだろうか?」
「工場の資材調達は、どこに計上されるのだろうか?」
 さすがに最近は少なくなりましたが、以前は、
「たとえ輸出依存度(輸出対GDP比率)が小さくても、下請けが輸出メーカに販売している部品も事実上の外需と言えるので、日本の輸出依存度はもっと高いんだ~あっっ!!!
 と、無知丸出しの主張をしている方が多かったのです。この手の主張をしていた人は、GDP統計についてまるで分かっていないということになります。
 GDPを支出側から見たとき、「下請けが輸出メーカに販売した部品」は、表に出てきません。何しろ、支出側のGDPには「企業消費」や「企業仕入」、あるいは「資材調達」という項目はありませんので。
 改めて書くと、GDPとは「付加価値の集合」になります。すなわち、「仕入」と「販売」が繰り替えされ、それぞれの企業の付加価値が積み重なった結果、「最後の金額」がGDPとして計上されるのです。

◇A社 100円でB社に販売 ⇒ B社 利益を50円乗っけて、C社に150円で販売 ⇒ C社 利益を50円乗っけて、200円で「消費者」に販売

 上記のプロセスの場合、GDPとして計上されるのは「100円+150円+200円=450円」では「ありません」最後の「200円」だけが、民間消費として計上されるのです。すなわち、A社の付加価値100円と、B社の付加価値50円と、C社の付加価値50円の合計金額(=200円)がGDPになるのです。
(注:この例では、A社が「無」から100円の付加価値を生み出したことになっていますが、現実にはあり得ません)
 じゃあ、輸出の場合はどうなるのか? 
 輸出メーカに収めた部品や資材(の付加価値)は、はじめから「輸出」としてGDPに計上されています。輸出メーカの下請け生産分は、決して「隠れ外需」などではないのです。
 「高校生でもわかる日本経済のすごさ!」では、一応、上記について説明したのですが、もう少し噛み砕いた方が良かったかもしれませんね、確かに。

 本日の「Daily故人献金ニュース!」

鳩山首相の母入院 東京地検、聴取見送りへ
http://www.news24.jp/articles/2009/12/01/07148889.html
 鳩山首相の資金管理団体の収支報告書にウソの記載がされていた問題に絡み、鳩山首相に巨額の資金提供をしたとされる母親が1日、東京都内の病院に入院したことがわかった。東京地検特捜部は、母親からの資金提供を「贈与」と認定する一方、母親からの聴取は見送る方向で最終調整に入ったもよう。
 関係者によると、母親は1日午前、都内の病院に入院した。日本テレビの取材に対し、病院側は「面会が制限されている」と話している。
 この問題は、鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書に、実際には献金していない人からも献金があったとウソの記載をした疑いが持たれているもの。
 関係者によると、母親は鳩山家の資産管理会社「六幸商会」から約37億円の現金を引き出し、5年間で総額約9億円に上る資金提供を行ったということで、このうち約1億円がウソの献金に使われたという。』

 わたくしと懇意にして頂いている某フィクサー氏が、
「母親に金を出してもらうなら、なぜ最初から『貸付金』として計上しなかったのだろうか? そうすれば何の問題もなかった・・・」
 と言っていましたが、まことにその通りです。母親の「巨額資金」を貸付金として処理せず(借用書も書かず、返済計画も立てず、金利も支払わず)、故人献金やら虚偽献金として計上したために、問題になっているわけです。
 何が問題かと言えば、
「鳩山の母親が貸出ではなく献金をしたかったが、贈与税を払いたくないために、秘書が虚偽献金の記載をし、母親から金を貰ったということを隠蔽した」
 これで全ての辻褄が合ってしまうわけです。要するに、「貸出金にはしたくない(返済義務が生じるので)」でも「莫大な贈与税を払うのは嫌だ」という動機から、鳩山が秘書に「全然無関係な人の故人献金」として処理させたわけですね。
 すなわち、悪質な脱税です。
 ついでに政治資金規制法違反です。
 何度も書きましたが、政治資金規正法には「資産家が政治活動において一方的に有利にならないようにする」という「精神」があります。鳩山ははじめから政治資金規正法の精神など、全く気にしていなかったということですね。

 上記記事のポイントは、母親の聴衆見送りなどではなく、『資金提供を「贈与」と認定』の部分です。これで、鳩山の贈与税脱税が確定してしまったということになります。(ついでに書くと、37億円の残りはどこいった~っ!!という疑問もありますが)
 しかも、それを隠蔽するため、秘書に無関係の人や故人の名義で小口献金、故人献金として処理させていたわけです。手口、金額と共に恐ろしく悪質です。

 すでに政局は鳩山の次を模索していますが、(注:この辺からチラ裏) 以前、わたくしは「次は菅」と書きました。しかし、どうやら例の「草志会」の虚偽記載問題で、菅もダメなのではないかという話になっているそうです。
 じゃあ誰なのか?という話になりますが、わたくしのところにとんでもない人物の名前が聞こえてきて、思わず戦慄してしまいました。
 どうやら今月から、色々とドタドタと動き出しそうです。

 明日は日銀の金融緩和について。

鳩山の贈与税脱税が確定したにも関わらず「脱税」という言葉を使わないメディアに今さらながら怒りがこみ上げてきた方は、
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