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【マスコミ、最後の日々(毎日ヘンタイ新聞編)】
 ニコニコ動画編
http://www.nicovideo.jp/watch/nm8536834
 Youtube編:
http://www.youtube.com/watch?v=Q08u--W00XM


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 本日のブログは、可能であれば昨日ご紹介した佐々木俊尚氏出演のチャンネル桜をご覧になってから、お読み下さい。

【チャンネル桜【佐々木俊尚】お先真っ暗!大新聞の未来[桜H21/10/14]】
 ニコ動 http://www.nicovideo.jp/watch/sm8528997
 Youtube http://www.youtube.com/watch?v=cbhWfNZlMUY

 番組内で、佐々木氏が新聞広告について、
元々は1兆円規模だったのが、08年に8000億円台に落ち、今年は6000億円台にまで激減する
 という主旨の事を仰っていましたので、データを当たってみました。
 また、タイミングよく日本新聞協会が昨年「度」の新聞総売上高データを公表しましたので、そちらも合わせて掲載いたしました。

【新聞の総売上高の推移(単位:億円)】
【新聞広告費(左軸:億円)・新聞広告量(右軸:段)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_24.html#Shinbun

 ややこしいので、各ソースデータについて、「誰が、いつ、何を」発表するかについて整理しておきます。

■新聞の総売上高:日本新聞協会が「各年度」分の新聞総売上高を、十月に発表します。すなわち、2008年度(2008年4月から2009年3月まで)分のデータが、今月(09年10月)に発表されるわけです。
 マスゴミ崩壊のP55に掲載されているデータが2007年度(2007年4月~08年3月)分までだったのは、単純に2008年度分がその時点では発表されていなかったためです。執筆時期は09年7月でしたので、08年度の決算は、すでに締められていたんですけどね。

■新聞広告費:電通が「各年」分の新聞広告費を調査し、翌年2月に発表します。2008年のデータが、09年2月に発表されるわけですね。
 新聞広告費は「広告ビジネス」としての売上高なので(要は電通などの取り分)、数値は新聞の「広告収入」よりも大きくなります。新聞の「広告収入」に代理店マージンやら製作コストなどを加えたものが、新聞広告費になるわけですね。

 さて、まずは下のグラフ【新聞広告費(左軸:億円)・新聞広告量(右軸:段)】をご覧頂きたいのですが、佐々木氏の仰った通り、2005年には1兆円を越えていた新聞広告費が、08年には8276億円にまで激減しています。ちょうど減少率20%です。
 恐ろしいことに、これが今年(09年)は6000億円台にまで落ち込むだろうと予想されているわけです。今年の新聞広告費は、前述の通り2010年2月に電通が発表する予定になっています。
 
 次に、新聞の総売上高の方ですが、拡大してみると分かると思いますが、「販売収入」は確かに落ち込んでいるものの、意外に健闘しています。05年比で見ると、1兆2560億円が1兆2308億円への減収。減少率はわずか2%です。
 販売収入ではなく、広告収入の減りの方が凄まじく、全体を激しく落ち込ませているわけですね。
 広告収入の方は、05年が7438億円、08年が5655億円。減少率23%です。電通発表の「新聞広告費」の減少率と、ほぼ同じになるわけです。若干、広告収入の減少率の方が大きいので、新聞社は代理店などよりもコスト面で「泣かされている」ということなのでしょうか。
 
 ここまで広告収入の影響が大きいと、今年度(09年度)の新聞総売上高がどうなるか予測がつきます。簡単なシミュレーションをしてみましょうか。
 新聞広告費が6000億円台に落ち込み、対05年比で減少率が35%になったと仮定しましょう(随分、甘めに思えますが)。広告収入は新聞広告費よりも若干「深め」に減りますので、減少率を38%と仮定します。
 
新聞広告費 05年:1兆円 ⇒ 09年:6500億円
広告収入 05年:7438億円 ⇒ 09年:4611億円
 販売収入とその他収入が、08年規模を奇跡的に維持すると仮定しても・・・・
新聞総売上高(総計) 05年:2兆4188億円 ⇒ 09年:2兆0356億円

 おお。。。まさに今年度の新聞収入は、2兆円を維持できるかどうかの瀬戸際になりそうですね。販売収入が少しでも落ち込むか、あるいは広告収入が想定よりも少し悪化するだけで、2兆円を割り込むことになります。
 しかも、新聞産業の場合、販売収入は「コスト維持」がやっとな状況で、利益の大半は広告収入に頼っています。とりあえず、どこもかしこも大赤字になることだけは間違いなさそうです。

天声人語 朝日新聞 2009年10月18日
http://www.asahi.com/paper/column20091018.html
 ご近所を歩くと、回収待ちの古新聞を戸口で見かける。弊紙であればもちろん、他紙でもお宅に一礼する癖がついた。無料の情報があふれる時代、新聞代を払ってくださる読者は社を超えて大切にしたい▼感謝の念はおのずと新聞を配る人にも向かう。日本の新聞の95%は戸別配達されている。「新聞配達の日」のきょうは、日本新聞協会が募ったエッセーから紹介したい▼北海道苫小牧市の亀尾優希さん(9)は、母の新聞配りを手伝う。貧血気味のお母さんは団地の3階まで、娘は4階と5階。「家に帰ったら、お父さんのおべんとうにいれるたまごやきを作ります。こうして、わたしの一日ははじまります」。小さな働き者を真ん中に、固く結ばれた家族が浮かんでくる▼「インターネットでは得られない情報が、伝える人と届ける人の誠意の集大成として新聞になる」。そう書いてくれたのは、東京都文京区の岩間優(ゆう)さん(14)だ。足の悪いお年寄りが新聞を心待ちにしていると知り、単なる「記事の集まり」を超えたぬくもりを感じたという▼人の手で運ぶ新聞が温かいのは自然なことかもしれない。今年の新聞配達の代表標語も〈宅配で届くぬくもり活字の重み〉である。凍える朝でも嵐の夕でもいい。情報の重い束を運ぶ42万人に思いをはせたい▼新聞社はネットでも発信しているが、そこで再会するわが文は心なしか「誠意」を割り引かれている。特にコラムの場合、体裁の違いはそれほど大きい。どうか小欄は、ぬくもりを添えてお届けする「縦書き」でお読み下さい。』

 結局、何を言いたいのかさっぱり分かりませんが、あなた方は今からリストラの嵐に直面することになります。今後もメディア業界で生きていくつもりなら、とりあえず日本語の書き方を勉強した方がいいでしょう。天声人語とか何とかいう、読みにくい文章を書いた人。

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