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 昨日のブログで、日本国内で子供が被害者となる犯罪が減少していっているデータを掲載いたしました。が、メディアやらインターネットでは「子供が被害者の犯罪が増え続けている」というデータ無視の印象操作(意識的にせよ、無意識にせよ)が花盛りです。
 幾つか例を載せておきましょうか。

『子どもの安全を守るホームページ
http://www.goodsite.gr.jp/retrieve/theme/200602.html
 選考者のつぶやき(財団法人AVCC 普及啓発部長 丸山 修)
 日本はかつて「世界一安全な国」と言われていた。しかし最近の凶悪犯罪の多発ぶりはどうだろうか。凶悪犯罪にもいろいろあるが、昔と決定的に違うのは、そこに至る理由や動機がほとんど理解しがたいことだ。被害者や遺族の苦しみはそれゆえさらに増幅する。それだけに、なんとしても子どもだけは悲惨な事件から守らなければならない。被害者にならないよう守るだけではなく、加害者になることも防がなければならない。それが大人の責務だ。(後略) 』

 はい、省略した後半を除いた前半部だけでも、嘘花盛りですね。
 まず、日本は今も間違いなく「世界一安全な国」で、これは警察庁のデータからも、OECDの調査からも明らかです。むしろ、「かつての日本」の方が、今よりも遙かに犯罪件数が多く、子供が犠牲になる犯罪も多かったのです。ついでに少年による犯罪件数も、昭和30年代がピークでした。
 「かつて」の日本って、一体いつの日本なのでしょうか? 例により、パラレルワールドか、脳内日本か何かなのでしょうか。 
 かつての日本よりも現代の方が、凶悪犯罪が多発しているという事実もありません。また、凶悪犯罪者が考えていることなど、今も昔も見当がつくわけがありません。というか、別に分かりたくもないです。
 凶悪犯罪者の動機が理解しがたいのは確かですが、わたしには、このようなデータを無視した出鱈目を臆面もなくホームページに掲載する、その恥知らずぶりも、同様に理解できません。

『子供を守る 21世紀サバイバル
http://www.21survival.com/hanzai/goods/hanzai_goods200.html
 日常に潜む危険から我が子を守る為のサバイバルブック あなたの子供は、安全ですか? 毎日のように子供が関係する犯罪のニュースが報道されています。 2004年に子どもが被害者となった刑法犯罪は 約2万7000件を超えました。 警察が認知していない未遂事件なども含めると、 1日あたり1000件を越えるのではないかといわれています。 増加し続ける子供に対しての犯罪この瞬間にも 被害に会っている子供達がいます。 昔のように子供一人で外に出せない時代に なってしまったのでしょうか? 昔を懐かしんでも、今を悲観しても決して前には進みません。 わが子を被害から守る。子を持つ親としての責任です。 子供を守れるのは親であるあなたしかいません。 子供が助けを求めるのは親であるあなたなのです。 自分の子供を守る為、親であるあなたが真剣に考える時期が来たのです。 』

 んっ、と・・・。
 2004年、つまり平成16年に子供が被害者となった犯罪件数は、警察庁のデータによると27,000件どころか、356,426件です。一日当たりで割ると、奇しくもちょうど1日1000件程度ですね。
 但し、この件数は前年度、つまり2003年よりも7.5%ほど減少しちゃっています。「増加し続ける子供に対する犯罪」とか書いておきながら、2003年がどうだったのか、一年間で何%増えたのか、なぜ書かないのでしょうかね? まあ、書けないんでしょうけど。
 犯罪の被害に会っている子供は今も昔もいますし、却って昔の方が多かったのです。「昔のように子供一人で外に出せない時代」とか書いていますが、昔は子供を独りで外に出していたことも、子供が犯罪に会う確率を高めた原因の一つではないですか?
 子供を助けるのが親の義務であることには異論はありませんが、こんなヒステリックな文章を書いたところで、現実に子供を犯罪から守ることは不可能ですね。なぜならば問題の大元のところから、把握の仕方が間違っているのですから。問題の正しい把握無しに、正しいソリューションはあり得ません。

 二つほど例を出しましたが、何というかまあ、「莫迦じゃないの?」以外にコメントのしようがないですね。(そう言いつつ、色々とコメントしていますが。)
 厭世的プロパガンダを展開している、確信犯なメディアはともかく、こういうヒステリックな人たちへの対処法は一つしかないと考えています。それは「事実(データ)」を突きつけ、彼らの誤りを容赦なく指摘し、わたしが上でやったように盛大に嘲笑して差し上げることです。この手の「わたしたちは、他人よりも色々と考えて、立派なのよ」と勘違いをしている痛い方々に対しては、容赦のない誤りの指摘と嘲笑が一番効きます。

 ところで、よく「最近の日本の治安は悪くなった」と明らかな出鱈目を吹聴している「嘘つき」たちは、昔は地域社会が健全だったから、犯罪が少なかった、と、ことある事に口にします。皆さんも覚えがあるとは思われますが、これは二重の意味で、間違いです。
 一つ目の間違い。日本の治安は(外国人犯罪の分野を除くと)改善しています。これに反駁する人は、警察庁のデータを上回る信頼性を持つ情報ソースを示さなければなりません。
 二つ目の間違い。日本の犯罪件数のピークは、彼らの言う「地域社会」の結びつきが極めて強固だった、昭和30年代から50年代です。
 恐らく、「地域社会の連携」とは、一言で言い表せる類の概念ではないのだと思います。つまり、昭和40年代の「地域社会」と現代の「地域社会」は、決して同じ意味で使うことはできないと思うのです。
 今後の日本における「地域社会」の連携は、確かに犯罪を(益々)抑止する効果があるかも知れませんが(可能性はあります)、昭和40年代の「地域社会」の連携は、犯罪を却って引き起こす要因を持っていたのではないでしょうか? 高度成長期とはいえ、今よりも遙かに貧しい日本人たちが地域的に連携した結果、互いの金銭状況がよく分かる、更に貧しさ故に窃盗などへの動機が高まるなど、犯罪を誘発する効果が高かった可能性があると思うのです。勿論、わたしは犯罪学の専門家でも何でもないので、あくまで仮説ですが、昔の「地域社会」と、今で言う「地域社会」が全く別のものであるという点には、かなり自信を持っています。

 ちなみに、まだ日本で犯罪が減っていることや、子供の被害が減っていることが納得できない人は、下記のグラフをご覧下さい。わたし以外にもこういうデータをまとめる人はいるんですね。少し感動しました。(ちいちゃん様、多謝!)

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_03.html#Child-long

 この図を見ると、日本で最も少年犯罪が多かったのは、今の団塊がまさに少年だった頃ですね。そう考えると、ふつふつとした怒りが湧いてきませんでしょうか。少年犯罪が最も多かった頃に少年だった連中が、今、偉そうに「かつての日本に比べ」などと電波を撒き散らしているのです。

 今回は前編後編と、二日間に渡り長々とお送りした「子どもが被害者となる犯罪が減り続けている国」に、最後までお付き合い頂き、まことにありがとうございました。
 本編も最後ということで、昨日のまとめをもう一度貼っておきますね。

■ 日本国内の犯罪件数、及び少年による犯罪件数は年々減り続けている
■ 子どもが被害者となる犯罪件数も、年々減り続けている
■ 日本で増え続けている犯罪分野は、外国人による犯罪が殆ど唯一である
■ よって、日本での犯罪率が高い中国人、在日朝鮮人を含む韓国人、及びブラジル人などに対するビザ発行の厳格化、及び犯罪者の強制送還の実施が、日本での更なる治安強化に最も有効である

 インターネットを始め、新しい様々なチャネルが日本で浸透しつつある状況では、この手のプロパガンダ、印象操作は徐々に暴かれ、影響力を失っていくでしょう。
 ちなみに、厭世的プロパガンダを展開するメディアは、少々の非難ではくじけません。少年犯罪(だけじゃないけど)が減っている事実を認めざるを得なくなったとき、今度は彼らは「日本の少年がゲームに夢中になり、現実逃避ばかりして覇気がなくなったから、犯罪が減っているだけだ」系の電波論を展開するでしょう。これは予想と言うより、予言です。
 個人的には、この手の「嘘」を撒き散らす人々、ひたすら日本や日本人を貶めようと画策する人々に対抗するには、彼らのお株を奪えば良いと思っています。具体的には、ハイエク教授の言葉が参考になるでしょう。
 新自由主義の精神的支柱であり、ノーベル賞を受賞した経済学者のフリードリヒ・ハイエク氏は、かつてこう言っています。 
「社会主義者から我々は学ぶ者は何もないと思っていたが、たった一つあった。それは彼らが、繰り返し語ることだ」

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