本当は昨日の毎日変態新聞の報告書の分析をやろうと思っていたのですが、「ドル崩壊!」の修正作業が佳境に差し掛かり、今現在も監修者との間でメールが飛び交う状況なので、本日は別の話題を。

 サンプロの方は撮影は終わったものの、未だに(本当に放映されるのかどうか)本人は眉唾な状況ですが、こちらの方は変更はないでしょう。7月25日(金)朝7:25~ 静岡SBSラジオに生出演(声だけ)することになりました。生ということでは、三橋貴明の記念すべき初出演になります。
 
番組名:鈴木通代のとれたてラジオ
    http://www.digisbs.com/radio/program/toretate_one/
出演コーナー:情報三枚おろし
テーマ:9月危機!?  韓国経済の現状

 静岡SBSラジオと言えば、わたしがかつて一時期浜松に住んでいた頃、毎晩毎晩聞いていた「フリーステーションワンツーオー」を放送していた名門ラジオ局! 感無量でございます。
 ラジオ局から主に事前に以下の四点について聞きたいとの案内が入っており、当日のインタビューをスムーズにするために、予め以下の通りご回答申し上げたので、ここにご紹介いたしましょう。もしも明確に間違っている点等ございましたら、ご指摘頂ければ大変助かります。

質問1)三橋さんが韓国経済に注目したきっかけは?
■2006年中旬、韓国は通貨(ウォン)高と外貨準備増で、一見、経済の調子がいいように見えた。だが内情を数字で確認してみると、対外債務が激増中で(これがウォン高をもたらしていた)、経常収支と貿易収支の黒字が激減する状況にあった。
■国内経済も明らかに不動産バブルと株式バブルで、このバブル目掛けて海外からマネーが流入し、通貨高を引き起こしていた
■要するに、外国から流れ込んだお金でバブルが起き、通貨が上昇し、外貨準備が積みあがる、極めて脆弱な状況にあったわけである。
■この状況からバブルが崩壊し、外国から借りた金が一気に流出すると、通貨が下落し危険な状況になると考えた。
■韓国のバブルは粘りを見せたものの、結局、サブプライムローン問題を切っ掛けに予想通りの展開になった。
■韓国経済が極めて脆弱なのは数字を見れば明らかにも関わらず、日本の評論家やメディアがどこも言及しないので、本を書いた。

質問2)韓国経済の特徴は?
■韓国は05年以降、急激に対外債務(特に一年以内に返済が必要な短期対外債務)が増え続けており、来月もしくは再来月に純債務国に転落する。
■昨年末頃から、韓国は経常収支や貿易収支が赤字化しているが、これも純債務国に転落する原因の一つ
■純債務国にしても経常赤字国にしても、世界には沢山あるが、韓国の場合は曲がりなりにも輸出立国で、中国やドイツのように輸出で国を発展させようとしているにも関わらず、純債務国に転落し、経常収支が赤字化している。これは大問題。韓国の輸出依存モデルが失敗したということを明確に意味するため。

質問3)「韓国経済の9月危機説」とは?
■9月危機説とは、9月末に外国人への償還(返済)の時期を迎える債権が一兆円ほどあり、これが返済され、外国人が韓国に再投資せず、外貨に両替して持ち帰ろうとした場合に、一気にウォンが暴落する局面を迎えるのではないかという説。普通であれば、この程度の金額で通貨危機になることは考えられないが、今の韓国は前提条件がかなり悪い(以下)
 ●韓国の通貨ウォンは、今年に入り下落を続け、アジアで最も下落した通貨の一つである。通貨が下落した結果、輸入価格が高騰し、貿易赤字になる一因になっている。なぜ通貨が下落するかといえば、前述したように韓国が貿易赤字、経常収支赤字で、純債務国に転落するような状況だからである。つまり、一種の悪循環になっているのである。
 ●韓国の中央銀行である韓国銀行は、ウォンの下落を押し止める為替介入、通称為替防衛を行っている。外貨準備を取り崩し、外貨でウォンを買い続けているわけだ。為替防衛を行っている最中に、一気にウォンが外貨に両替され持ち去られるのは、確かに嬉しいことではない
 ●韓国への投資は、今、異様に落ち込んでおり、直接投資に至ってはOECD諸国でワースト2位である。(最下位はノルウェー)元々直接投資が少ないことで有名な日本よりも悪いので、半端な状況ではない。外国人が債務の返済を受け、再度韓国に投資してくれる可能性はあまり高くない

質問4)韓国経済(危機)が日本に与える影響は?
■日本の対韓国貿易黒字は年間に3兆円。対GDP比で0.6%なので、影響が皆無とはいえないが、日本経済全体に影響を及ぼすほど大きくはない。
■韓国への輸出の割合が大きな資本財メーカは、注意する必要がある。
■韓国へ円建で貸し付けた資金、所謂サムライ債については、通貨危機になった場合、デフォルトになる可能性が高いので、留意が必要だ。

 しかし幾ら処女作が韓国経済本だったとはいえ、こうも立て続けに韓国経済絡みで出演依頼が舞い込むとは驚きました。そんなに韓国経済の専門家がいないのか~っ!(まあ、本当にいないのでしょうが)
 正直、今はアメリカ経済、と言うか、デリバティブとか証券化とかファニフレ(ファニーメイとフレデイマック)問題の方が詳しいですよ。今現在もアメリカ経済本を書いているので、当たり前ですが。
 アメリカ経済、あるいはサブプライムローン問題について語って欲しいメディアさんがいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なく下記のホームページのMail Boxから。

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