三橋貴明のホームページ「新世紀のビッグブラザーへ」を開設しました。
 http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/index.htm
 やりたいことは沢山あるのですが・・・・でも、全部やります(笑)。もちろん優先順位はつけますが。
 また、本ホームページは掲示板、メールボックスなども一通り用意いたしましたので、某スレッドの別邸として使ってくれても構いません。

 というわけでオープン記念第一発目「日本経済は外需依存」の嘘。
 昨年のサブプライム危機以来、急激な円高が進んでいます。本日は1ドル103円71銭。2005年1月以来、久方ぶりに終値で105円を切りました。
 こうなるとまたぞろ、日本のメディアが「外需依存の日本経済は、円高で破滅する!」との論調で日本破綻論を声高に叫んでいます。この「日本経済は外需依存」ですが、メディアの論調は口裏を合わせたように同じですが、果たして真実でしょうか?

 06年のデータを元に、各国の外需依存度を比較してみました。
 各国別 外需依存度 2006年
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_02.html#GaijuIzon

 日本が本当に外需依存経済かどうか、結論はリンク先の方で書いておきましてので、ここでは繰り返しませんが、主要国の中でもアメリカに次いで外需依存度が低く、明らかに内需依存度が高い日本で、なぜ「日本経済が外需依存だから、円安じゃないと駄目!」の論調が蔓延るのか?
 その前に、円高がこのまま進み、購買力平価から計算される1ドル95円程度になったとき、困るのは誰か考えてみたいと思います。
 一般国民が困るでしょうか? それは輸出大企業に勤めている国民は困るでしょうが、日本の輸出産業は対GDP比で、たかが15%程度の規模に過ぎません。
 中小企業が困るでしょうか? 日本の中小企業は顧客の多くは国内企業や日本国民です。この場合、円高は海外からの輸入価格を押し下げるプラスの効果こそあれ、全く不利には働きません。一般の日本人も同様です。円高は日本人の購買力を押し上げ、生活の質を高めてくれます。
 そもそも、この資源高の中で、もしも円安が、昨年夏までと同様に進んでいたと想像してみてください。今頃、間違いなくガソリン価格は1?170円を超えていたでしょう。これが、一般の日本人の生活にネガティブなインパクトを与えるのは確実です。
 実は、円高で困るのは輸出企業だけです。しつこいですが、日本の輸出対GDP比率は15%程度。しかし、輸出企業(多くが大企業)の政治力は半端じゃありません。結局は、メディアは政治力がある輸出大企業のために、「日本経済は外需依存」の論調を繰り返しているのか?
 しかし、日本のドル建てGDPが円安のために下がってしまうと、「日本は没落した!」の論調の記事が蔓延っていたので、もしかしたら単純に日本を貶めたいだけのような気も致します。別に日本人はドル使って生活しているわけではないから、ドル建てのGDPがどうなろうと関係ないだろうに、メディアの喜びようは異様でした。
 この円高で、日本のドル建てGDPは跳ね上がりますが、今度はメディアは「円高でドル建てのGDPが改善しても、実体経済を反映していない。日本経済は没落している」という論調の報道を繰り返しますよ。賭けてもいいですが。

 とまあ、ブログでは、こんな調子の話を色々と書いていきたいと思います。(ネタは結構ある。)
 wktkスレに書いたように、某出版社さんから中国経済ものの企画出版の話しを頂きましたので、しばらくは数日ペースのブログやデータの更新が続くと思いますが、どうか末永くお付き合いください。

三橋貴明。