「ジョコビッチの生まれ変わる食事」 | タカタカ先生の高望み日記

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当ブログでたまにご紹介しているオススメ本の記事。


完全に気まぐれな更新頻度ではありますが、実際にお会いする方から「ブログで紹介していた本買いましたよ~」と、言ってもらえることがあります。



ご紹介する内容をまとめたりするのは、意外とエネルギーを使うので、しょっちゅう紹介できるわけではないのですが、求める人がいるのならもう少し増やしていこうかなと思う今日この頃。



そんな訳で、今日は最近読んだ食事についての本をご紹介します。





「ジョコビッチの生まれ変わる食事」

ノバク・ジョコビッチ・著
タカ大丸・訳

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現在、テニス界の頂点に君臨する「絶対王者」ノバク・ジョコビッチによる栄養本です。


今では世界ナンバーワンプレイヤーとして名を轟かせ、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、アンディー・マレーと共にテニス界のBIG4と呼ばれる彼にも、2008年に初めてグランドスラムを制してから後もしばらく第二集団でもがき苦しむ時期がありました。



時折訪れる原因不明の体調不良に見舞われて、試合中に倒れることもありました。


その原因が「グルテン不耐症」と呼ばれる一種のアレルギー反応であることが発覚し、いかに食事改善をしてパフォーマンスを向上させていったか、というのが主だった内容です。



グルテンは小麦や大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質であり、それらを主成分にしている食品以外にも調味料などでも数多くの食品に含まれています。




今考えられているグルテンの悪影響について、本書の序文で医学博士であるウイリアム・デイビスは次のように述べています。



「小麦は消化機能を劣化させることがあり、胃酸逆流から潰瘍性大腸炎、その他の腹部機能不全を引き起こすことがあるのだ。またさまざまな炎症(典型的なものは腹痛や張り)、自己免疫症状(リューマチ神経痛や、慢性甲状腺炎(別名:橋本病)を引き起こすこともありえる。さらに悪いことに、パラノイアや統合失調症といった精神疾患、そして行動障害や自閉症の子どもの学習障害をさらに悪化させることさえある。そして特有の食欲増進作用により腹部を中心とした肥満を促し、毎日何時間も練習を積んでいるアスリートにさえ体重増を引き起こしてしまう。」



不耐症の症状については個人差があるものの、少なからずこのような影響が見られるようです。



本書ではグルテン不耐症を乗り越えるためにジョコビッチが取り組んだグルテンフリーの食生活や、具体的なレシピなどが記されており、スポーツ栄養に携わる方にも是非参考にしていただきたい内容でした。



ただ、ジョコビッチも語っているように、人の体は指紋と同じでそれぞれ異なり、その人に合った最高の食事というのも違ってくるはずです。



本書の内容をすべて自分に置き換えるというよりも、まずは参考にした上で試してみるつもりでいいのではないでしょうか。




個人的にはグルテンフリーに関する内容以外で、世界最高峰のアスリートであるジョコビッチのコンディショニングや、食事をする上での心構えが非常に参考になりました。




トッププロの選手生活に触れるという意味でも楽しめる1冊だと思います。





アリーヴェデルチ。




【タカタカチェック】

●「食事に関する私のルール」
①ゆっくりと意識的に食べよう
②体に明確な指示を与えよう
③前向きであれ
④量ではなく、質を追求せよ


●私は理由があって氷水は避けている。私の予定には絶えずトレーニングと練習がつまっている。ほとんどの日において、私はまずいくつかのヨガの動きから始める。あらゆる運動において、それが単なるストレッチ運動であっても、筋肉への良好な血流が必要となる。氷水を飲んでしまうと、体は水を体温(37度)まで温めるために消化器官へ余計な血液を送り込む必要がある。冷水を温める過程でいくばくかのカロリー燃焼につながるが、それにより消化が遅くなるうえに、私が本当に求めている筋肉への血流が妨げられてしまう。よって朝だけでなく一日を通して、私はおもに温かい水を飲むようにしている。


●「最高の眠りを得るための工夫」
①いつでも可能なかぎり同じ習慣を守る
②カフェインはとらない
③有益な活動を減らしていく
④世間と隔絶する
⑤本来起きるべき時間より早く目覚めたら、横たわったままでいる
⑥メラトニンサプリメントを服用する
⑦朝、目覚めると、日光に当たる