【バベル(9)不信感が夫婦関係を破綻させた】
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女が見ると、その木はいかにもおいしそうで
目を引きつけ、賢くなるようにそそのかしていた。
女は実を取って食べ、一緒にいた男にも渡したので
彼も食べた。
・・・二人の目は開け、自分たちが裸であることを知り
二人はいちじくの葉をつづり合わせ、腰を覆うものとした。
その日、風の吹くころ、主なる神が園の中を
歩く音が聞こえてきた。
アダムと女が、主なる神の顔を避けて、
園の木の間に隠れると、主なる神はアダムを
呼ばれた。
「あなたはどこにいるのか。」
彼は答えた。
「あなたの足音が園の中に聞こえたので、
恐ろしくなり、隠れております。わたしは裸
ですから。」
神は言われた。
「お前が裸であることを誰が告げたのか。
取って食べるなと命じた木から食べたのか。」
アダムは答えた。
「あなたがわたしと共にいるようにしてくださった女が
木から取って与えたので食べました。」
主なる神は女に向かって言われた。
「何ということをしたのか。」
女は答えた。
「蛇がだましたので、食べてしまいました。」
(旧約聖書 創世記 3章6-13節)
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・・・女は、「木の実」(不信感)を
口にしてしまった・・・
その「木の実」(不信感)は、男にも入って
しまった。
・・・途端に、二人の関係が急速に冷え始めた。
今まで、こころから、信頼しきって愛し合っていたものが、
何も隠し事をする必要のなかった者同士が
お互いを、自分を、相手を、
恥ずかしいと思うようになり・・・
急いで自分自身を隠し始め
取り繕い始めた。(いちじくの葉で腰を覆った)
・・・そこへ、神のやってこられる気配を感じた。
二人はあわてて、隠れた・・・。
神は、愛する二人との断絶、
二人が自分の愛から離れてしまったこと
信頼関係が崩壊したことを知り
悲しみに打ちひしがれ、嘆かれた・・・。
「なんということをしてしまったのだ・・・」
・・・悲しみに打ちひしがれる神を前に
二人は狼狽しきって、あわてふためき
責任転嫁・・・言い訳を始める・
「あなたがわたしと一緒にしてくださったこの女が、
木からとって与えたので・・・食べました」
あなたがこの女と合わせさえしなければ・・・
こんなことにはならなかった・・・この女が悪いのです・・
この女があんなことさえしなければ・・・
俺は悪くないんです・・・被害者なんです。
・・・この男の言葉に女は深く傷つき・・・
さらに不信感を強めることになる・・・
「この人は、あれだけわたしと一緒になったことを
神に感謝し、悦んでいたのに(創世記2章18-25節)・・・
今では、そのことを悔やんでいる・・・信じられない・・・。」
・・・女もまた、蛇に責任転嫁する。
「蛇がだましたので食べてしまいました・・・」
わたしも悪くない・・・悪いのは蛇で
わたしは被害者なんです・・・と。
・・・不信感に端を発する責任転嫁の連鎖は
さらに互いの不信感を増長し、
関係を決裂、破綻させる・・・。
責任転嫁をし始めると、問題はさらに悪化し
解決の糸口を見失う・・・。
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