お時候がら。 | 長楽未央「楽しみの盆栽」

お時候がら。

中秋の名月も過ぎ、

何となく秋めいてきましたね。お月見


岸和田では昨日(9月13日・14日)から

「だんじり祭り」が行われていますが

当園所在の山手ではその様な雰囲気も感じられず

赤トンボが飛び交う中、

穏やかな時間が流れています。かお


しかしながら、

やらないといけな事が沢山あり、

慌ただしい日常です。ガーンあせる



盆栽で秋の風物詩と言うとこれですよね。にひひ


山柿(実)

山柿です。!!


青々とした柿の実ですが

これから季節が進むにつれて色付き、

少し大振りの照葉は紅葉し

虫食いの後ですら雰囲気があり

何とも風情のある姿になります。


秋の展示会は必ずと言っても過言では無い位、

見かける人気樹種です。ビックリマークにひひ


しかしながら、

風情があるが故に

実が付いていると”様になる”ので

盆栽として見ると良い「山柿」は中々ありません。ショック!



そんな「山柿」の中で

独特の古い幹肌をした良い山柿です。!!


山柿1

斜幹の山柿ですが

立ち上がりから頭頂に至るまで幹模様があり、

その幹模様が”あざとく”も無く”くどく”も無い

絶妙な姿で飄々とした雰囲気を感じます。




山柿2

頭頂から下に向かって曲がった幹模様をしており、

その部分が躍動的で面白いのですが

今のままではその部分が隠れていて勿体無いので

そこを活かすべく切込みと針金掛けをします。





山柿(選定後1)
切込み後。



山柿(選定後2)
足元から枝先まで細かく割れた古い幹肌をしており

ここまで古い山柿は非常に珍しいです。!!


立ち上がりからの飄々とした幹模様とは反して

頭頂から頭部に至る幹模様は躍動的で力強いです。ビックリマーク



山柿(選定後1)
部分部分で”メリハリ”が利いていて

見応えがある面白い姿をしています。



山柿2

山柿(選定後2)

何となくの雰囲気で鑑賞されていたのか

折角の持ち味を活かしきれていませんでした。




山柿(姿整後1)
姿整後。


”あっさり”としていながらにも

奥深い味わいがあり、

何とも言い難い魅力的な山柿です。!!



山柿(姿整後2)

枝先にまで至る古い幹味と

即席に作った様な立替えキズもなく

コケ順が綺麗な所から

鉢持ち込みが長い証だといえます。




山柿2


山柿(姿整後2)

雰囲気は大事ですし、

魅力の一つですが

それに惑わされていては

本当の魅力を見落とす事になります。




山柿

これから進む季節に打って付けの

雰囲気だけではない

本当の意味での魅力的な良い「山柿」の盆栽です。!!