長楽未央「楽しみの盆栽」

長楽未央「楽しみの盆栽」-大蓉園落款 米谷大蓉園!

盆栽から鉢や水石に卓まで、色々と総合的に         
ご提供させて頂いています。                   

盆栽の維持・管理・姿整などの仕事も承ります。

当園は、山々に囲まれ環境の良い場所で

営んでおります。
ぜひ、一度気軽にお運び頂ければ幸いです。


    

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歳寒三友。

ゴールデンウイークも終わりましたが、

夏日になるところもあって暑いですね。

 

気温の寒暖差があって服装に困ります。

 

5月1日から京都の風物詩ともいえる

鴨川納涼床が始まっているそうです。

 

納涼床と言えば祇園祭り時分のイメージですが

そんな時期に納涼床で食事などをしても涼しいどころか

暑くて耐えられません。

 

聞くところによると、

冷房が利いた部屋で食事やお座敷遊びをして

冷えた体を床に出て温めるものだそうで、

涼をとるためではないようです。

 

 

 

 

前回ご紹介した梅です。

植替えに伴い鉢を変更しました。

 

 

 

 

 

竹を模した白泥の鉢です。

 

土肌も良く出来栄えが素晴らしい鉢ですが

この様な鉢は木との取り合わせが難しく

実際に使っている姿を見る事は少ないと思います。

 

当園が入手した時から

この鉢を使ってみたい構想がありました。

 

 

その構想が寄せ植えです。

 

 

 

 

 

 

寄せ植えに使う三点です。

 

 

 

 

 

 

実生から育てられた4年生の黒松です。

 

 

 

 

 

 

寄せ植え後。

 

 

変わった寄せ植えだと思われますよね。

 

実際に当園へ来られたお客様も

不思議がられる方が多かったです。

 

この取り合わせは

吉祥の「松竹梅」になっているんです。

 

一見すると気が付かないかもしれませんが

そのさりげなさが

粋であり洒落た取り合わせなんです。

 

園芸店で見かけるような、

誰が見ても松竹梅と違うところが良いんです。

 

 

 

 

 

 

盆栽とは切っても切り離せないのが煎茶道です。

 

大正期の盛んだった煎茶会では

盆栽を床の間に飾る事があり、

図録では玉の器に植えた盆栽があったり、

草物の様なものと寄せ植えされた盆栽を見る事があります。

 

現在の盆栽界では見る事はありませんが

今回の様な松竹梅の寄せ植えは

文人趣味の古典的な取り合わせと言えます。

 

松竹梅は吉祥として日本で好まれていますが、

その取り合わせを「歳寒三友」と呼びます。

 

松は雪に埋もれても緑を絶やさないことから

耐え忍ぶや長寿をを表します。

 

竹も同様で緑を絶やさず節々で伸びて成長も早く、

1年中枯れる事がなくて次々と新芽を出す事から

子孫繁栄の象徴とされています。

 

梅は春の訪れを先駆けて知らせるといわれ

吉祥を告げると喜ばれます。

 

 

 

 

 

食事処などでは松竹梅を

松=上  竹=中  梅=下 というように

例えられたりしますよね。

 

 

 

 

 

 

この寄せ植えを所有されているお客様曰く、

主木が梅で添えが松になっているところが

上と下が入れ替わっていて洒落ていると

気に入っていただけたようです。

 

 

 

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