大蓉園オリジナル!
昨日は大寒でしたね。
一年で最も寒いとされていますが、
これからもっと寒くなってくる様ですよ。
私がお世話になった一茶菴 では、
大掛かりな建物の修復をしております。
特殊な作業が多く、すごい技術を持った
職人さんが手掛けられていました。
そんな職人さんが使う道具も特注品が多く、
作業や使い手に合わせて作られるそうです。
業種は違うけれど、
同じ職人として”良い仕事”をするには
”良い腕”と”良い道具”が、不可欠です
そこで、当園の先代が特別に作らせた
道具の一つに”突きノミ”があります
金槌で叩いて形成した物です
こだわりの一つ目
切れ味に拘り「青鋼」と言う”高級鋼”を使用し、
良く切れ、また切れ味が長く持続します
刃物は良く切れないと、
変に力が入り余計な所まで傷を付けてしまったりします。
良く切れる刃物で傷口を処理すると
傷口の細胞を潰す事が少なくなり、傷巻きが良くなります。
それと芽を接いだりする場合も
接地面が多くなり、活着率が良くなります。
こだわりの二つ目
長くする事で雑木等の枝が良く出来ている物でも
枝を傷めずに懐の方まで入れる事ができます。
また、短すぎても奥まで届かず、
33.5cm位が一番良かったです。
こだわりの三つ目
刃先の角度と丸みです。
傷口を抉る時に上手く使えません。
また、逆に角度が急すぎると、
進入角度が大きくなり、狭い隙間に入れ難くなります。
ピンポイントに削る事ができず、
また、抉る様な処理をする際も抉り難くなります。
逆に小さすぎるのも効率が悪くなり、
削り跡の線が多く残ります。
これ位の丸みが、
抉る際にも調整しやすく効率も良いです。
まだ、色々と細かく拘った部分はありますが
大まかな拘りを挙げてみました。
サイズも
5ミリ・7ミリ・9ミリと三種類あります。
長く寝かせれば(使わずに置いておく)寝かせるほど
鋼が馴染み、粘りが出て
良く切れるようになると言われています。
このノミも30年ほど寝かせてあります。
このノミを作った職人さんも高齢で
頼んでも作ってもらえなくなりました。
他の職人さんに頼んでも
旨く希望道理に出来るかわかりません。
それに金額的にも2倍から3倍ほど高くなるようです。
当園で使うためだけに作った物ですが
お客様の強い要望があり、今回数本だけですが
お分けさせて頂こうかと思っております。
近々、ホームページ で掲載します。