母親と娘を連れて、草津温泉に来ているのである。
草津温泉というと、平家では“まんじゅう食い放題通り”が有名である。
ちなみに、この“まんじゅう食い放題通り”は私が勝手につけた名前であり、『るるぶ』、『まっぷる』には載っていないのである。
草津で有名な『湯畑』から『西の河原』の大露天風呂に向かう途中の通りで、おまんじゅう屋さんがおまんじゅうを配っているのである。
イメージとしては、デパ地下の試食のようなものだと思っていただきたい。が、ここではまんじゅう1個丸々を配っているのである。
そして、まんじゅうのみならず、熱々のお茶も飲ませてくれるのである。が、しかし、この熱々のお茶は飲んではいけないのである。
あまりに熱いのですぐには飲めず、フーフーしている間に「おまんじゅうの小豆は十勝産である」とか「このうぐいす餡のおまんじゅうはうちでしか売っていない」とか説明を聞くことになり、まるで催眠術にかかったかのようにまんじゅうを買ってしまうのである。
以前、うちの奥さまと二人の子どもを連れ、草津温泉のこの通りに来たのである。そのとき、「お茶を飲んではいけないよ」という説明をしたのであるが、聞いているのはうちの嫁と娘だけで、息子の姿が見当たらないのである。
気がついたら、息子は近くで熱いお茶の入った湯のみを持ちながら、すでにまんじゅうを2パックも買っていたのである。
今回は、以前、このようなことがあったとうちの母親に説明し、当時のことを記憶していた娘にもあらためて「けっしてお茶は飲んではいけない」と言っておいたのである。
にもかかわらず、気がつくとうちの母親がまんまとお茶を手に持たされて、「おまんじゅうにお茶は合うわねぇー」と言っていたのである。
おばあちゃんがもう飲んでしまったのだからと、娘と私も飲むハメとなり、結局、3パックもおまんじゅうを買うハメとなってしまったのである。
ちなみに、お店の名誉のために言っておくと、けっして勧誘されるわけではないのである。
が、なぜか買ってしまうのである。ということは、お茶の成分になにか問題があるのではないかと疑っているのである‥‥と言ったほうがお店の名誉に関わることになってしまうのならば、申しわけない次第である。
その後は、『湯畑』の近所で足湯に24時間無料では入れるところに行った。が、ここは超人気で入りにいっても入れないことが多いのである。
が、その足湯の近所に『足湯カフェ』なるものがあるのである。気になったので入ってみた。
店内には草津温泉の湯を引いた足湯があり、ドリンクを1杯注文すると、自由に足をつけながら飲むことができるスタイルである。こっちはガラ空きで、足湯好きのうちの娘は優雅にこちらで足湯を楽しんだ。
また、以前は湯畑駐車所であった場所がちょっとした野外コンサートホールのようになっており、夜にはそこでハーモニカのプロの方が演奏をしていた。
なにかとてもいいかんじで、思わずCD2枚を買ってしまったので、これは近々きっとヒーリングワークでもかかると思われる。受講生のみなさんには、「お、これが草津温泉で買ってきたハーモニカのCDか」と思っていただきたいのである。
しかしながら、草津といえばやはり強酸性のパンチの効いた熱い湯である。地元の共同浴場が無料で開放されており、とても気前がいいのである。
翌朝6時、湯畑近くにある『白旗共同浴場』に行ってみたところ、2つある湯船のうち1つしかまだお湯がたまっていなかった。
そして、湯がたまっているほうの浴槽にはだれも入っていないのである。みんな浴槽の縁に座り込み、掛け湯ばかりしている。
私も入浴前の掛け湯をして、ビックリしたのである。
おそらく、48℃はあるのである。
人間、気合いを入れれば46℃ぐらいのお湯には入れるのであるが、48℃は無理である。よって、だれ一人として湯船には入れず、「アチチチチ!」と言いながら、ひたすら湯あみをするのが精一杯なのである。
何人かの観光客は湯船に入ろうとチャレンジするものの、1秒と入っていられない。で、みんな湯あみでごまかしていたのである。これだけでも体は十分温まったが。
長い温泉マニア人生で、湯あみだけの入浴は初めてだったのである。さすが草津、奥が深いのである。
朝一番の湯あみで温まったあとは部屋に帰り、きのう買った温泉まんじゅうを食ったのは言うまでもないことである。
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