立命館守山高校でオンライン・キャリア教育 | 究極の物理勉強法~たとえ話と微積分で高校物理が楽しくなる

究極の物理勉強法~たとえ話と微積分で高校物理が楽しくなる

物理の予備校講師で『微積で楽しく高校物理が分かる本』の著者の田原真人が、物理の学び方のコツを紹介。物理が分からない人は、公式を丸暗記するのを止めて、解法体系を学びましょう。必ず道が開けてきますよ。

フィズヨビの田原です。
 
先日、キャリア教育の一環として話をしてほしいという依頼を受けて、立命館守山高校に出張授業をしてきました。
 
出張授業と言っても、実際に足を運んだのではなく、Web会議システムを使っての参加。
 
こんな感じです。
 



僕の外に、かつてドリカムプランというキャリア教育プログラムを開発した和田美千代さんと、ニューヨークでTESOLの修士号を取得した英語教師、平野貴美枝さんも参加し、3人でキャリア形成について話をしました。

 
すごい時代になりましたね。
 
インターネットのおかげで、世界中のどこへでも出張授業をすることができます。
 
 
これを企画してくれた立命館守山高校の倉本龍先生は、実は、フィズヨビ一期生。
 
大学院生のときに理科の教え方の研究のためにフィズヨビを受講し、その後、理科教師になりました。
 
ずっとメルマガを読んでくれていたということで、「反転授業の研究」を始めたときに最初から参加して下さり、昨年の12月には、ついに直接会うことができました。
 
フィズヨビで出会ってから10年後の対面でした。
 
今や、教育から世界を変えていくことを志す大切な仲間の一人です。


倉本さんから、「点数を取ることに気持ちが向いている生徒たちに、それとは違う世界で生きている人の話を聞かせたい」と依頼され、僕が、どのようにして今の仕事をするようになったのかをお話ししました。
 
振り返ってみると、僕には、いくつかの転機がありました。
 
・国語で学年一位をとり、数学と理科は赤点ギリギリだったのに理系を選択した高校時代。
・物理学者になることを目指した大学、大学院時代に「自己組織化」と出会った。
・大学院を中退して、生きるために始めた物理の予備校講師。
・新しい可能性にかけてみようと始めたフィズヨビ。
・東日本大震災の後に出会った反転授業
・「反転授業の研究」で、オンラインコミュニティの自己組織化に取り組む
 
僕の辿ってきた道筋を図に描いてみると、こんな感じです。
 


 
 
中学、高校時代は、受験競争に勝つために勉強し、大学、大学院では、研究者になることを目指してまっしぐらに勉強していました。
 
「自己組織化」というテーマと出会い、これこそ自分が一生かけて追及するテーマだと思いました。
 
しかし、大学院を中退することになり、一般的なレールから脱落し、茨城県の小さな予備校の非常勤講師として働き始めました。人生の道筋は、子どものときに思い描いていた方向から大きく折れ曲がりました。
 
予備校講師として生き抜いていくために、毎日、必死に枝を伸ばしていったところ、「田原の物理」という物理の教え方の方法論を確立することができ、それをインターネット配信するようになりました。
 
動画講義を作成するようになったことから「反転授業」と出会い、新しい教育の形を学ぶためにオンラインで勉強会を始めました。
 
オンラインのコミュニティを作り、そこでどのように学び合いをしたらよいのかを調べていて「対話」の世界にも「自己組織化」があることに気がつきました。
 
自分がやりたかったことに20年かけて、ようやくたどり着いたのだと思いました。


今やっていることは、僕にとって天職だと感じています。
 
どうして天職にたどり着けたのかと言うと、心の中に自分がやりたいことを抱きつつ、興味関心をどんどん広げていったことが大きかったのではないかと思います。
 
僕が学んできたことを図にまとめると、このような感じです。
 

 
枝が四方八方に伸びていくと、どこかがせき止められても、別の枝を伸ばしていくことができ、天職へたどり着くためのルートを見つけることができるようになるのです。
 
そのためには、自分の根っこの想いにこだわりつつ、現実に柔軟に対応し、いろんな角度から根っこの想いを現実世界の中で表現する方法をクリエイティブに見つけていくことが大切だなと思います。
 
進路を考えるときに、そのような視点を持ってくれたらいいなと思いました。
 
和田さん、平野さんのお話から伝わってくる想いも、僕と同じでした。
 
オンラインでの出張授業にも、今後につながる大きな可能性を感じました。
 
倉本さん、ありがとうございました。