エンドレス読書 | タマクローといっしょ♪

エンドレス読書

 

 

昔、こんな短編小説を読みました。

 

 

ある人が、

 

推理小説のマニア。

 

 

数多く読み漁って

 

名作の中の名作をよりすぐって

 

自分の中でのランキングを作って持っている。

 

 

すべて何度も読んで楽しんだ後

 

「老後、犯人が誰だかも忘れてしまって

 

 新鮮な気持ちでこの名作を読むのが楽しみだ」と

 

 

何十年も待つ。

 

 

 

けれどいざ、自分が老いて記憶力が低下したら、

 

読んでいるうちに

 

前半のストーリーを忘れてしまうんで、

 

前に戻って読み直しで

 

内容を理解することができなくなってしまっていた。

 

 

 

なんとも、笑えない切ない失敗を

 

一人称の文体で書かれたものでしたが

 

 

 

そういう方を実際に見て

 

「ああ」と思いました。

 

 

毎日同じ本を読んで、

 

同じページをいったりきたり。

 

 

そして、毎日のように

 

「これから本を読むんですが、初めてだから楽しみ」

 

 

終わることのない読書。

 

それが悲しいことなのかどうか良く分からないけれど

 

 

毎日、

 

「これからこの本を読むの。楽しみ」と聞くと

 

 

読んでも読んだことをすぐに忘れることを

 

忘れてしまっているのなら

 

悲しくはないのかな?

 

 

 

なんて思うタガメ。

 

 

 

読みたい本があるのなら、

 

忙しくても老後の楽しみにとっておかなくて

 

今読んでおきましょ。

 

 

 

その内容を自分が忘れてしまったとしても

 

一度は読んでおいて、

 

読むことには意味がある気がするざんす。

 

 

 

うなぎを食べて、食べたことを忘れてしまうのと、

 

本当に食べたことがないのと、

 

 

気持ちは同じかもしれないけど、

 

体のどこかはウナギで構成された時期があったんで。

 

 

 

ウナギの栄養を取り込んだ時期が

 

過去にあったという違いがあるわけで。

 

 

 

本も、そんなもんかな、と。

 

忘れてしまっても、一度脳に取り込みたいものざんす。