どう転んでも上昇しそうな株式市場 | 太田忠の縦横無尽

どう転んでも上昇しそうな株式市場

いよいよ梅雨入り。先週あたりから、私の住む東京でも、家を出て一歩外に出ると、空気が重いことを感じる。我が家の大型除湿機も活躍し始めた。5リットルの水を貯めることができるが、1日もしないうちに一杯になる。いかに空気中に水分が溶け込んでいるのかがよくわかる。


さて、5月のモデルポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。


5月のマーケットは日米市場とも高値追いの展開となった。


米国市場は続伸。4月の雇用統計が+22.3万人と予想通りの一方、賃金が増えなかったため早期の金利引き上げが遠のく見方が広がり、NYダウは一時過去最高値を更新。一方、FRBのイエレン議長が「米国株は割高」「景気が順調に回復すれば年内に利上げする」と発言したことで警戒感が強まった。1-3月のGDPの改定値が年率+0.2%から-0.7%へ下方修正。4月の消費者物価のコア指数が+0.3%と予想+0.2%を上回りドル高や米金利の上昇が顕著。5月のNYダウは18010ドルと前月より170ドル上昇し月間騰落率は+1.0%。ナスダックは5070となり128ポイント上昇の+2.6%となった。


日本市場は5ヵ月連続で上昇し日経平均は27年ぶりの11連騰を記録。また日経平均、Topix、日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数が揃って年初来高値更新という力強い相場展開となった。GW中こそリスクオフの動きが見られたが、16/3期も好業績が続くことを背景に外国人投資家の買い意欲が強まった。為替も124円台と12年半ぶりの円安水準に。売買代金は3兆円を超える日も出てマーケットエネルギーが高まった。5月の日経平均は20563円で取引を終え、4月末の19520円から1043円上昇し月間騰落率は+5.3%、Topixは+5.1%上昇した。一方、小型株市場はジャスダック平均が+4.6%、マザーズ指数は+5.4%となった。


太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における5月のパフォーマンスは+6.2%となり、年初来+12.1%、累計では+178.5%(4月末+162.3%)となった。月次ベースでは先月に続き過去最高値を更新。保有株式のウェートは4月末の82%から86%へ上昇。ヘッジ戦略をおこなっていないためネットロング比率は86%である。ポートフォリオにおいて新高値を付けた銘柄が先月の14銘柄から15銘柄へと増加した。今月も出遅れていた金融関連銘柄の上昇が目立ったが、物色対象に広がりが見られた。


5月は「Sell in May(5月に売り逃げよ)」という相場の格言が大きく外れる展開となった。日経平均、Topix、日経ジャスダック平均、マザーズ指数がいずれも年初来高値を更新しており、売買代金が3兆円を超える日が出てきていることから、4月までの先物主導による相場とは異なり現物買いが活発化。日本株の好調、業績堅調、円安、PBRが1倍割れ企業がまだ多く存在する割安感から外国人投資家の買いが活発になっているのが特徴である。


ギリシャが債務の返済期日を迎える中、日経平均が2万円台で値固めできるかどうかが6月のマーケットのポイント。短期的ターゲットは2000年4月の高値20833円の奪回(あと+2.1%必要)、またTopixでは2007年2月の高値1823の奪回(まだ+10.4%必要)である。モデルポートフォリオは最高値を更新して+178.5%まで来たが、今年中に+200%のパフォーマンス達成を目指し、運用資産の一段の積み上げをおこなっていく方針である。


先週は欧米市場が落ち着きを取り戻す一方、日本市場はSQを前にした裁定解消売りと黒田発言で大きく揺れ動いた1週間となった。SQは無事通過しポジションのロールオーバー(6月物から9月物への乗り換え)は順調に進んだ。SQは常に波乱含みであるが、年中行事ならぬ月中行事と心得ておく必要がある。一方、黒田発言は円の先安観を期待していた投資家にとって大きく損失を被る出来事となった。黒田氏は為替が125円以上の円安になることに対して直接釘を刺したわけではない。今後も「米国の金利高&日本の金融緩和」の構造が変わらない限りは、徐々に円安トレンドに戻ると思われる。


さて、今週は米FOMCと日銀の金融政策決定会合がおこなわれるため非常に重要な1週間になる。米国の利上げは9月になるとのニュアンスが示されるかどうか、また黒田総裁の為替発言の真意が問われることになるだろう。一方、ギリシャ問題は何も決まらず時間が経過することが予想される。今週も株価上昇期待は薄く、大きな値動きがあった際の日経平均の下値のメドは19500円を予想する。


ところで、米国の金利引き上げのタイミングが決まるまでは日本株も神経質な展開になりそうだが、後ずれしていけば好感され、引き上げが明らかになれば、米景気拡大&円安を背景に上昇基調入りが予想される。また、ギリシャ問題はもうかれこれ5年も引きずっているが、妥協があった場合は好感、仮にデフォルトになっても影響度は小さいということでアク抜けになると思う。短期的に大きく下がるところを待ち構えている投資家は非常に多いわけであり、新たな展開に入りそうだ。


ということで、どう転んでも上昇しそうな株式市場である。7月からは明確に上昇トレンドへ回帰すると思われる。


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太田忠の縦横無尽 2015.6.15

「どう転んでも上昇しそうな株式市場」

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