サイベース早川典之社長との対談がウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されました | 太田忠の縦横無尽

サイベース早川典之社長との対談がウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されました

本日、ウォール・ストリート・ジャーナルにサイベース社長の早川典之氏との対談が掲載された。


サイトはこちら ⇒ 早川典之vs太田忠の対談(WSJ紙)


対談のタイトルは「米国市場でその存在感が主流になりつつある損失回避の手立て-国内機関投資家にとっても新たな武器となりうるか?」


約1時間半におよぶ対談内容の骨子は以下のとおり。


(1)あらゆる商品の動きが同質化し、損失回避のための資産分散が全く機能しない状況に

(2)個人投資家の方が優位に立ち、機関投資家に対する信頼が揺らいでいる

(3)アラートをアクションにつなげるロスを最低のレンジに止める機関投資家に対する信用が高まれば、国内市場は活性化する


従来、ポートフォリオは株式、債券、商品先物などプロダクトによる分散投資や、グローバルという地域による分散投資をおこなえば、「リスクを低減させ効率的にリターンを確保できる」というロジックが資産運用の世界では成り立ってきた。ところが、リーマンショックを境に、大きなネガティブイベントが起こると、あらゆる金融商品が同一の方向に動き、大きな損失を被る事態が日常茶飯事に出現している。


加えて、機関投資家の大半はいまだにフルインベストメントという「右肩上がり時代」のストラクチャーでの資産運用を強いられているため、価格下落局面で逃れる手段を持っていない。リスク管理の手法も旧態依然のままである。一方、個人投資家はネット証券時代になってリスク管理の強力なツールを手に入れ、かつフルインベストメントにしばられなくてもよいので、今や圧倒的に個人投資家の方が優位である。こんな状況で機関投資家はその存在意義を失っていくばかりである。


「右肩上がりの市場は終わった」ことを受け入れて、日経平均が8500円~10000円のレンジでしか動かない状況が常態化したとしても、リスク管理を実行して時間的分散投資を実践するストラクチャーを持ち、かつ継続的なリターンを生み出すことができれば、機関投資家はプロの立場を回復することができる。生き残るためにはそれしかない。


というのが大まかな内容である。

ご興味のある方はぜひ、サイトを覗いてください。


太田忠の縦横無尽 2011.9.15

『サイベース早川典之社長との対談がウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されました』

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