天地真理さんから届いたバースデーカード | 太田忠の縦横無尽

天地真理さんから届いたバースデーカード

7月4日といえば日本人にはあまり馴染みがないかもしれないが、米国の独立記念日であり、米国人にとってはとても重要な祝日である。


私が生まれたのは1964年7月4日、すなわち、米国の独立記念日であり、一昨年は『7月4日に生まれて』 という記事を書き、昨年は『不覚にも自分の誕生日を忘れた日』 という、他人にとってはどうでもいいブログ内容でお茶を濁した。


ところが、今年はなぜか「お誕生日おめでとうございます」「Happy Birthday!」などのメッセージを多くの人からいただき、しかも見知らぬ人からもメッセージをもらった。まだきちんと返事ができていないのだが、皆様ありがとうございます。中には「ちゃんとお誕生日覚えてましたか?」というのもあった。はい、ありがとう。今年は、大丈夫だった。


ところで、誕生日の夕方のこと。妻が突然、声を上げた。

「え、えー、すごい、天地真理からバースデーカードが来ているわ!」

「え、天地真理?本当?来てるの?」

とそれを聞いた私も、思わず驚きの声を上げた。


『Happy Birthday

太田さんへ

お誕生日おめでとうございます。

心を大切に。

天地真理』


正真正銘、ご本人の直筆である。


天地真理といっても今の若い人たちはおそらく知らないだろう。1970年代前半に一世風靡したスーパーアイドルである。私は当時、小学校の低学年だったため、TVに毎日登場する彼女の存在は知っていたが、とくにファンというものでもなく、いつの間にやら記憶の奥底に沈んでいた存在である。


ところが、2009年に個人的な必要性から「1972年の研究」というのをやっていて、久しく忘れていた天地真理の名前が出てきたので彼女のことを思い出したのだ。ネットで調べてみたらソニー・ミュージックから『天地真理プレミアムボックス』 という彼女の222曲(!)が網羅された10枚組のコンプリートDVD/CD版が発売されているのを知り、さっそく購入して聴いてみた。


衝撃的だった。彼女がこんなにすばらしい歌声を持つ歌手であったことを初めて認識したのだ。彼女だけの唯一無二といえるすべての音域をファルセットで歌う唱法が聴き手にまことに心地よく響き、気分が穏やかになり、希望と勇気を与えてくれ、心を前向きにさせてくれる。まさに、これだ、と思った。今の閉塞感漂う時代にこそ必要な歌手である。


今年の10月1日にデビュー40周年記念を迎えるのを機に、4月1日に天地真理ファンクラブが創設されたので、私は入会したのだった。もともとアイドルにはあまり興味がないタイプの人間なので、このような会に入会するのは生まれて初めてである。入会時に受け取ったレターには、こうあった。


「今年はデビュー40周年にあたり、ファンの皆様と新たに歩みだす元年にしたいと思っております。(中略)天地真理はファンの皆様と共に、心新たに、歌手の道で頑張って参ります(以下略)」


彼女が活躍していた当時は世間一般的には「アイドル」の位置づけしかなかったが、国立音楽大学付属中学・高校を出ているため音楽的基礎力がきわめて高くギターもピアノも得意(コンサートアルバムに多数の弾き語りがある)であり、おまけに誰も真似のできないファルセット唱法ができるのだ。とにかく、すばらしいのである。


最近になって、彼女の歌手としての再評価をしようという動きが広まってきており、今年は何か起こりそうな予感がしている。天地真理作曲&ナレーションCDの発売も今秋予定されており、とても楽しみにしている。


彼女の名前を懐かしく思い出した人、興味を持った人は、一度CDを聴いて下さい。衝撃を受けます。


太田忠の縦横無尽 2011.7.5

『天地真理さんから届いたバースデーカード』

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