ようやく帰国 | 太田忠の縦横無尽

ようやく帰国

海外に10日間ほど出かけていたのだが、ようやく本日帰国した。


出国時は大震災の直後で成田空港の混雑ぶりは非常に激しく、荷物検査には長蛇の列、飛行機もリスケされるものが続出。これから出国すると思しき外国人がやはりいつもより多かった。


海外滞在中は、日本の状況を逐一チェック。「日本は大丈夫か?」という質問をたくさん受けたが、「大丈夫だ」と即座に断言できなかったのがつらいところだ。外国から日本を見る眼は、そのほとんどの関心が原発事故の行方にあるといってよい。スリーマイルやチェルノブイリという大事故を起こした原子力発電所の名前は何十年たっても忘れ去られることはなく、原発の歴史の大きな汚点・教訓として生々しく記憶されたままだ。したがって、今回の東京電力の「フクシマ」という名前もそれらと同列に扱われることになるだろう。先ほど、午後9時のニュースをTVで見たが、事態は収束するどころかますます悪化の方向に動いているようにみえる。東電の株価は先週の前半までは急落からの大幅リバウンドを演じていたが、週半ばからは急落しており、本日もストップ安で終えた。とてもユーティリティ企業の株価の動きとは思えない。異常事態である。


帰りの現地の空港でのこと。「私たちはいつも日本とともにあります」という意味の横断幕が掲げられ、日本や日本人に対する激励のメッセージがあった。とても思いやりの深い友情だと感じた。


太田忠の縦横無尽 2011.3.28

『ようやく帰国』

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