スタジオ・マルルーにPAシステムを導入
昨年の暮れのことだが、私が主催する音楽スタジオ『スタジオ・マルルー(Studio Mauruuru)』 にPAシステムを導入した。
PAとはPublic Adressの略語で、マイク、アンプ、スピーカーなどを一体化させた音響システムのことであり、コンサートホールやライブハウスなど「マイク」を使ってステージをおこなう場合に必ず使用される。
従来より、PAシステムを入れようとは考えていたのだが、どういう装置を買って、どのように組み合わせるのが最適なのかという結論を出すためには、それなりにPAについての知識が必要であり、いろいろと調べなければならないため、ずっと後回しにしていた。スタジオ・マルルーで開催するライブはこれまで「ソロピアノ」ばかりだったため、PAシステムがいらなかったのである。
ようやく昨年の暮れになって、時間的余裕ができたため、自分なりにいろいろと調べてみた。まず、マイクとスピーカーが必要なのはわかる。ただし、これでは音は出ない。これらの間にミキサー、エコー、イコライザー、アンプが入らないとPAシステムにはならないのだが、それぞれ多種多様な機種があり、どれをどう繋げればよいのかが全くわからないのだ。ライブハウスに出かけた時は必ずPAシステムをチェックするのだが、外見だけみてもよくわからないのである。
「これは自分で考えていても始まらないな」ということで、結局は銀座のヤマハで担当の店員に聞いてみた。
「どれくらいの広さの場所でお使いになりますか?」
「マックスで35名程度ですね」
「それなら、このシステムがお勧めですね。パワーアンプ付ミキサーなのでばらばらに買う必要がありません。安上がりですよ。しかも本格的高性能です」
ということで提案されたのが『STAGEPAS300』 というヤマハのシステムだった。
以下が製品の説明である。
『STAGEPAS (ステージパス)300』は、「いつでも、どこでも、ステージに」をコンセプトとして開発されたポータブルPA(音声拡張)システムです。着脱式のパワーアンプ付ミキサーと、2本のスピーカー、スピーカーケーブルのセットから成り、片側のスピーカーには、ミキサー、片側のスピーカーにはスピーカーケーブルなどをそれぞれコンパクトにまとめ収納できます。コンパクトなサイズながら、出力の方は片チャンネル最大150ワット、両チャンネルで計300ワットを有し、200名から250名位までの聴衆対象のイベントにも対応が可能で、また入力系統も8チャンネル有り、リバーブやイコライザーも搭載していますので、カラオケ愛好サークルの発表会、アマチュアバンドのコンサート、商店街やスーパーマーケットの小規模イベントや講演会等、幅広い用途で使うことが出来ます。
マイク以外はすべてセットされているシステムなのだ。定価は86100円(小売希望価格)とお値段の方もお手頃である。即決で買うことに決め、さっそくスタジオに配置してみた。ボーカルマイクはShureの「SM 58」、ベース用マイクはaudio-technicaの「ATM 35」。これで何でもできる。
「え、カラオケセット買ったの?」
と初めて見たとき、妻は言った。なるほど、そういうふうに見えなくもない。
今年はスタジオ・マルルーで開催するライブはすでに3本決まっており、このPAシステムが大活躍しそうで今からとても楽しみにしている。
太田忠の縦横無尽 2011.2.16
『スタジオ・マルルーにPAシステムを導入』