日本一の日本酒:越の華「大吟醸中澄袋しずく斗瓶囲い」 | 太田忠の縦横無尽

日本一の日本酒:越の華「大吟醸中澄袋しずく斗瓶囲い」

あけましておめでとうございます。

本年も何卒よろしくお願いいたします。


東京は穏やかな晴天に恵まれ、とても良いお正月である。


年越しから正月にかけての我が家の過ごし方は例年と全く同じ。30日までカレンダー通り仕事をおこない、31日は家の片づけをして、ショルティ指揮シカゴ交響楽団のマーラーの『交響曲第九番(1982年盤)』を聴き、元日は近所の駒留八幡神社に初詣、2日は妻の実家に年始挨拶。そして今日から少しずつ活動を始める。


12月にすでに何度も楽しんだおせち料理も、この三が日は連日で食卓に並ぶ。やはり、これを食べないと年が改まった感じがしないから不思議なものだ。朝からお酒を飲むのも1年のうち、1月1日から3日までの三日間だけである。


太田忠の縦横無尽-おせち料理


ところで、我が家では定番で飲んでいる日本酒がある。


今から5年くらい前のことだ。年末に妻が「お正月用にとっておきのお酒を買ってきたわ」といって少し息をはずませて戻ってきた。手にしているお酒をみると「越の華酒造」 という見慣れない醸造元の名前が記され、『手造り究極の逸品-大吟醸中澄袋しずく斗瓶囲い』とある。しかも木箱入りだ。


「新潟の越の華酒造の人が、渋谷の東急FoodShowで自分たちのお酒を試飲販売していて、飲んでみたら、ちょっとびっくりするほどおいしかったの。だから、買ってきたのよ」


この『大吟醸斗瓶囲い』は明治44年の第1回全国新酒鑑評会にて「金賞」を受賞以来、その後も幾多の「金賞」に輝いた歴史のある逸品。兵庫県産の特上山田錦を40%まで磨き上げ、低温長期モロミにてゆっくりと発酵させ、無圧の状態で袋吊りして垂れた中澄み部分を斗瓶にて採取して瓶貯蔵したものである。


私もこれまで本当にいろいろなお酒を飲んできた。多くの日本人に支持され人気の高い「十四代(山形)」、「越乃寒梅(新潟)」、「獺祭(だっさい、山口)」、「黒龍(福井)」、「八海山(新潟)」、「飛露喜(福島)」、「久保田(新潟)」、「まんさくの花(秋田)」、「天狗舞(石川)」、「菊姫(石川)」、「出羽桜(山形)」……など、しかもどれもそれぞれの酒元の最上級の大吟醸にトライしてきた(黒龍の「石田屋」だけはまだ残念ながら、飲んだことはない)。そして、毎回買う銘柄を変えて飲んでいたのだが、「越の華」を飲んで以来、他のお酒が飲めなくなったのである。


越の華の特徴は、「華やかな香り」「フルーティーな味わい」「全くクセのないすっきり感」「まろやか」「きりりとした気品」という、飲んだら思わずうなってしまう本当にすばらしいお酒である。


「越の華」以前は、妻は「十四代が一番おいしい」と言って、代々木上原に住んでいる時代に、近くの笹吟で「十四代」のさまざまな大吟醸(一般的には入手しがたいもの)を飲むのを楽しみにしていたが、今や「越の華」である。十四代の大吟醸もフルーティー路線であるが、「越の華」の方が名前の通り「華がある」というのが我が家の評価である。


太田忠の縦横無尽-越の華「大吟醸中澄袋しずく斗瓶囲い」


昨年の暮れに、渋谷の東急FoodShowに出かけ、正月用のお酒を買おうとしたら、越の華の人たちが来ていて試飲販売をしていた(毎年年末に来られるようだ)。


「これは、日本一のお酒です。いつも楽しませていただいております」と挨拶したら、何と小野寺社長もおられて、名刺とお土産をいただくというサプライズも。


『斗瓶囲い』は高価なため、お正月などにしか飲まないのだが、その下のクラスの『純米大吟醸微笑楽』をいつもは楽しんでいる。こちらも大変すばらしく、他のお酒が「普通の味」にしか思えなくなってしまう。


日本酒好きの人は、ぜひ一度お試しあれ。


太田忠の縦横無尽 2011.1.3

『日本一の日本酒:越の華「大吟醸中澄袋しずく斗瓶囲い」』

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